関係性の命綱
あれだよな、えっと、そうそう。
信頼は積み上げるのは難しいが、消え去る時は一瞬で消え去る、ってやつ。
あれは、まあそうかもしれないってか確かに一瞬で大きく崩れることはよくあるんだけど、じゃあそれで全滅するかっていうと違うって話なんよな。
人と関係を持ってると、そこまで悪意はなかったのにえらく傷つけて、後からそれに気付いて喧嘩になったりして後悔する、ってことが起こる。
で、あんまり悪意はなかったのにかなり傷つけた場合、それはまあ信頼が一気に揺らぐと。
で、そこを耐えられるかどうかって、実はそこまでの行いにかかってるんだよな。
つまり、日常的に相手を大事にしてなくて、相手もそれをなんとなく気付いてて、その状態でちょっと手が滑って喧嘩になった場合、これは耐えられるかわからない。
もうこんなやついいや、ってなる可能性がでかい。
が、もし日常的に相手を大事にしてて、それで手が滑った場合。
その時は、まだチャンスがある。
っていうのも、手が滑って傷つけた場合には、ごめん、そんなに傷付けるつもりはなかったんだ、っていう話ってか弁解の仕方になる。
で、怒ってる相手が、「確かにそこまで悪意がなかったんだろうな」と思ってくれるかってのは、単純に、それまで日常でどれだけ大事にしてくれてたっけな、という回想に由来する。
だから、こっちに非がある喧嘩した時に信頼は揺らぐんだが、そこで関係がぶっ壊れるかは日頃の行いによる。
なので、信頼が砕けるのは簡単だが、関係がぶち壊れる身代わりになって砕けてくれる場合があるので、信頼を積むこと自体は悪くない。
相手は大事にしようね、それが手が滑った時の命綱だよ、という話でした。