メンヘラ彼女が黙って聞いてくれたこと
去年、エストニアに留学してた時だな。もう1年も経つのか。
付き合ってた子がちょっとメンヘラというか、情緒が不安定で。
人が自分のことを話してたりとか、何かちょっと気に入らないことがあると、すぐにブチギレる、という。
聞いたら、小学校の時にいじめられて、摂食障害になって入院するくらいまでになったと。
それから周りの人が自分のことについて話していたりとか、何かちょっとしたことをした時とかに、自分のことを傷付けるんじゃないか、と思うようになって怒ってしまうと。
その時に、その子に話したことをなんとなく思い出したので、ここに書いておく。
なんでだろう?
ただなんとなく。
確かに、君が過去にいじめられて、入院するくらいまで傷付けられた、ってのは事実なんだと思うし、それについて君は悪くなくて、悪いのは完全にいじめた方だろう。
だから、それについては、つまり、君が過去に悪い奴らにいじめられた、ということについては理解したし、それに関して君を責める気はないよ。
その上で。
悪い奴らは過去の君をいじめたけれど、その過去の記憶によって現在の君が、現在の君の周りにいる大切な人を傷つける。
そして、それはきっと、将来の君にとって大切になるはずの人も傷つける。
それはつまり、過去の君をいじめた悪い奴らに、現在の君と、そして将来の君までを無茶苦茶にすることを許す、ってことじゃないか?
君がどれだけ傷ついたかって俺は正直わからないし、同じ辛さを感じることはできないけど。
だとしても、少なくとも、俺はそれが、いいことだとは思えない。
君の過去を滅茶苦茶にした奴らが、君の現在と将来までも滅茶苦茶にするのを許すのは、僕としては悲しいことだと思う。
ってことを伝えたら、黙って聞いてくれていた気がする。
まあ、いじめにしても、毒親にしても。
過去に酷いことはあるし、だけどそれに、現在とか将来までを酷くされる、ってのは最悪だろ。
俺もそうありたくはないなと、思った日でした。