『aristocrat』 団体定礎
箱から入るのは危ないと思うんだけど、でもさ、名前とか、俺がやりたいことの根本が見えたから、それを忘れないうちに固めとこう、って意図ね。
居場所がないとか、肯定されたことがない、って人に対して、そんなことねえぞ頑張れ、ってことを俺は言いたい。
aristocratは貴族。
アリストクラットだと長いから、アリスって呼ぼう。
可愛くていいね。
現代に貴族を。
まあそれはいいとして、俺がそもそも何をしたいのか、何を考えているのか、本質は何か。
その説明というか、記録を残そうか。
俺の根本哲学は、傷付いた経験を乗り越えた人は、その傷が深くて重いものであればあるほど、大きな可能性がある、ということ。
でね。
最もヘビーな傷ってのは、外部からもたらされると思うんだよな。
逆に言えば、自分では付けられないと思う。
自分で自分を追い込んでもさ、キツくなったらやめられるじゃん?
頑張ろうと思っても、本当にキツくなったら、まあ頑張ったしここまででいいか、ってなるでしょう。
だから、本当にきつい傷ってのは、自分ではなくて、外部から与えられると思うんだよ。
例えば、いじめられて、やめてくれって言ってるのに嫌なことされるとか。
そういうことね。
自分は限界なのに、それでも押し寄せてくる痛みってのが、本当に大きい傷になるんじゃないかなって。
それでね。
その痛みを、真正面から受け止めて、乗り越えられたら、それってめちゃくちゃ強いと思うんだよな。
だけど、それができるためには、結構いろんなものが必要なはずで。
ゆっくり考えることができる環境とか、時間的な余裕とか。
そして何よりも、自分の価値に対する自信。
つまり、自分は大いに傷つけられたけど、でも、自分には価値があって、だからこんなところで傷つけられて止まってる場合じゃないんだ。
傷つけられた経験に振り回され続けるなんて存在じゃないんだ。
そう思えるだけの、自分に対する自信というか、自分のことを信じる気持ち。
で、それってね、人に本当に大切にされる、って経験から生まれると思うんだよな。
あの人は自分のことを本当に大切にしてくれる、だから、自分はそれくらい価値のある存在なんだ。
こういう流れだと思うんだよな。
まあ必ずしもそうじゃなくて、最初から自分の価値を信じてる人とかもいるかも知れないし、それを否定は全然しない。
ただ、1つのルートとして、人に大切にされる経験、ってのは、自分に価値がある、自分は生きて活躍するべき人間なんだ、って信念の根本になるものだと思うんだよな。
それで、俺はそれを渡したいんだよな。
つまり。
俺は君のことを本当に大切に思ってる。
君はそれくらい価値がある存在なんだ。
今は傷ついていてしばらく動けないかもしれないし、それは全然いい。
元気になるまで一緒にいるから、そこからの君の可能性を見せて欲しい。
これが、俺の一番やりたいことなんだよな。
で、こう考えると結局は、俺が高校生の頃にカウンセラーをやりたいって言ってたところから、たいして変わってない気もするんだよな。
うん、全然いいけど。
だし、間違ってないと思うんだよな。
あとは、それをどうやって具体的な形にして世界に落としていくか、ってことだな。
誰を対象にして、どんな活動をして、結局はどんな状態からどんな状態が成立したらいいのか。
それを決めていくと。
うん、間違ってないと思う。