[Vol.199]有馬記念.レース振り返り
こんばんわ、御坂晴海です。
まだ気持ちがフワフワしていますが、しっかり区切りをつけるべく今回はレース回顧・・・という大層なものではないと思いますが、
先日の有馬記念の振り返りをお届けしていきますね。
早速振り返りへ参りましょう🏇🏽
まずは結果を簡単に
予想や馬券はこんな感じでした。
そして結果は以下のとおり(印は晴海(ツイート画像左)準拠)
1着:○クロノジェネシス
2着:☆サラキア
3着:△フィエールマン
4着:▲ラッキーライラック
5着:△ワールドプレミア、◎カレンブーケドール(同着)
クロノジェネシスとサラキア関連で買った馬券が的中し、
宝塚記念を思い出す嬉しさを感じました。
レースは大方の予想通りバビットが単独で逃げ、ラスト1000m頃からクロノジェネシスが前への進出をはかりレースがヒートアップ。
3コーナー(2度目)でブラスワンピースの競走中止がありどよめきも見られましたが、最後の直線は一気に前を捉えたクロノとフィエールの叩き合い・・・かと思っていたところに大外からのサラキア強襲。
上位3頭はほぼ決まりだが後はどう決まる!?といった最後の一瞬...
ここは宝塚記念も制したクロノジェネシスが後続を振り切り悲願の春秋グランプリ制覇。
昨年のリスグラシュー同様に今年も牝馬による同一年のグランプリレース春秋制覇という結果になりました。
本当にすごかった・・・。
そんなレースをここからは自分の考えを元に振り返りです。
スタート~1度目のホームストレッチ
ゲートオープンでまず大きく出遅れたのがモズベッロ。ついでキセキ。
キセキに関しては後からパトロールビデオを見ましたが、お隣のラッキーライラックが発走と同時に内にヨレてしまっていました。
結果的にこれでバビットが単独でハナを取ることとなりました。
展開的にスローとなると思っていたのでしょう、内枠にいたブラスワンピースやクレッシェンドラヴに外から回ってきたオーソリティが後ろにピタリとつける流れで最初のホームストレッチに。
ホームストレッチに入ってまず目に付いたのはルメール騎手鞍上のフィエールマン。もうこの段階から位置を前へ前へと押し上げていました。
やはり前にいないと苦しくなるペースと考えたのでは?おそるべしルメール騎手...(°д°)
一方サラキアとクロノジェネシスは共に後ろから4,5番手をそれぞれ追走。
サラキアに関してはいつもどおり脚を溜めている感じだったので、見ている具合でもこれならクロノ次第でいけるかも?と期待しながら展開を見守ることに。
この他に気になったところではワールドプレミア。前にブラスワンピースやクレッシェンドラヴやオーソリティたちがいて後半失速してきたら前が詰まってしまい折角の内枠が返って仇となりそうな予感が(後に不本意な形で的中してしまうのですが...)。
1コーナー~向こう正面
1,2コーナーはどのコンビも綺麗なコーナリングで向こう正面に入り、有利なはずの内枠のコンビにとっては勝負どころで外に出すタイミングが1つ消えてしまったように思います。
そうしている内に残り1000m標識を超えたあたりで実況の声と共に動きが。
2コーナー通過時点でもまだ後方にいたはずのクロノジェネシスがじわじわとポジションを上げてきました。
後ろに居たキセキもそれに続くように外を通って前へ前へ。
一方で向こう正面で前に来ていたフィエールマンはバビットを完全に射程に捉えています。
クロノジェネシスがじわじわ前へ来る中、ラッキーライラックは前にカレンブーケドール、外からはクロノジェネシスに被せられる形となり、エリ女で見たときのような形で勝負するのが厳しくなってしまっていましたね。
またカレンブーケドールにとっても、一瞬の反応の差で逃してきた勝ち星が多いだけにここでクロノジェネシスが迫ってきたのは攻め時を迫られてしまったようにも思えて、この牝馬3頭の駆け引きがかなり濃厚な時間にも見えました。
こう思えるのもレース映像だけでなくパトロールビデオといった2つの角度からレースを見ることができるからこそ・・・と思います。
3コーナー~4コーナー
2度目の3コーナーの入りの時点で少し挙動が心配なブラスワンピース。
どうやら走りながら心房細動を起こしてしまい、一気にスピードが落ちてしまいました。
クレッシェンドラヴやオーソリティもずるずると勢いが落ちてきてしまい、彼らに囲まれていたワールドプレミアにとってかなり苦しい展開に。
JRA様の用語辞典も見てみましたが、人間も競走馬もこの症状が起こっても概ね正常な脈の運動に戻るようです。現時点で閲覧できた報道から見るにこのまま無事に治癒してくれると信じています。
それでも人間だとこの状態が続くと血栓が動脈を詰めてしまって動脈硬化や脳梗塞といった命に関わる症状にもなるので、軽視はできないものとして覚えておきたいですね。
牝馬3頭の動きはまた更にクロノジェネシスが有利になる展開に。
ラッキーライラックはエリ女で見せた外へ出して前に出る走りをしたくてもクロノジェネシスとカレンブーケドールに蓋をされてしまい、それが更に難しそうになりました。このあたりはラッキーライラックが福永騎手との初コンビであったことから1つ考えられるポイントでもあったのかなぁ・・・と思ったりも。
一方のカレンブーケドールもすぐ隣までクロノジェネシスにつけられてしまい外に出そうにもできず。このあたりで本命にしていた自分としては「うっ・・・」となってしまったのはここだけの話。
外からクロノジェネシスが内の馬をきゅっと締めるようにスムーズなコーナリングをしてその外を回してもさほど大きなロスにならないと見たのか、
サラキアがここでキセキから距離を置きながらしっかり最後の直線外へと回していました。
カレンの手応えの怪しさの直後でしたので、この瞬間は逆に「あっ、サラキア!いけっ!!」ってここから終盤までテレビの前でヒートアップしていました。
最後の直線
コーナーを終えてすぐにバビットを超えていったのはフィエールマン。道中のルメール騎手の乗り方を振り返ると本当にリーディングTOP騎手と言わせんばかりの運びっぷりでした。
しかしながら向こう正面から4コーナーにかけて、まとまっていた馬群を追い抜きながら絶好のコース真ん中のポジショニングに成功したクロノジェネシスがこれを捉える追走、そして淡々と自分の走りに徹しクロノが作り出した後半の流れを掴むかのようにサラキアもこの2頭に迫る。
馬群がわちゃわちゃして不利な流れになりつつもワールドプレミアやラッキーライラックはまだ諦めまいと集団の中から抜けて3頭を追いかける。
カレンブーケドールは後一歩の力不足感が否めず先の2頭にどんどん迫られてきました。キセキも3~4コーナーでクロノジェネシスの外をぐいぐい追ってしまった分最後の加速が出せず大きく後退。
そして最前線ではフィエールマン、クロノジェネシスにサラキアを加えた3頭の熾烈な争い。
結果としては中盤から動いて理想の走りを描くことができたクロノジェネシスが勝利。初の有馬記念となった北村友一騎手を春秋グランプリジョッキーへと導きました。
2着にはサラキアがノープレッシャー中淡々とした自分の走りと、クロノジェネシスが作った内封じ、持ち前の後方一閃の末脚を生かしてフィエールマンを押さえ込みました。
3着フィエールマン、本当ならベストなローテ間隔でも得意なペースやコースとも言えない中、トップジョッキールメール騎手の手綱裁きと春秋天皇賞での連対した牡馬トップの能力の高さをしっかり発揮して4着以下に対して2.1/2馬身差。2頭の牝馬がただただ強すぎた・・・それに尽きると思います。
全体的に見ると通過タイムが
6.8-11.8-12.2-12.5-12.5-12.8-12.9-12.8-11.8-12.3-12.1-11.9-12.6
(100mから200mずつ刻んで2500mまで)
・・・と、太字にした残り1000~800mで一気にペースが変動しました。
ちょうどクロノジェネシスが進出を図った瞬間で、ここがレース結果の分かれ道となりましたね。
気になるお馬さんへのコメント
ここからは贔屓目もこもったコメント。
まずは2着のサラキア。ここを引退と定めたレースで本当にらしさを存分に出し切れたレースでした。彼女もラッキーライラックやアーモンドアイと同期の5歳牝馬。クラシックG1は秋華賞の4着と気配こそありましたが、それ以降はなかなか勝ち星に恵まれず。
5歳となった今年は8月終わりの小倉日経OPで北村友一騎手に導かれてOP初勝利。ついで7番人気で挑んだ府中牝馬Sも勝利し重賞初勝利。
4歳時から気にしていた身としてはOP初勝利で流れが来る、ディープインパクトの牝馬は強い!と信じて以後今回の有馬記念まで全力で応援させてもらいました。
今回もですが、前走のエリザベス女王杯も後ろから最速の上がりを使ってのG1初連対を果たしたときは感動ものでした。
よくよく戦績を見ていると有馬記念を含めた非根幹距離(400で割り切れない1200-2400mまでの主流レース以外の距離)の成績は3-5-0-3と50%を越える連対率(°д° )! 本当に最後の秋は充実したレース続きでした。
本当にお疲れ様、そしてありがとう。同期のG1牝馬に負けない子供をまたターフに送り出してくれる日を待ち望んでいます。
4着に終わったラッキーライラックもクラシックの時は主役候補と言われていましたがアーモンドアイに全部持って行かれちゃいました・・・。それでも松永調教師を始めとしたチームが活躍できる場を追い求めてついには牝馬路線での道を切り開き確固たる地位を作ることができました。
2年連続のエリザベス女王杯の勝利、本当に感動をくれました。
多分、貴女がいたから自分もアーモンドアイと共に出会ってからラストランまでを見届けることができたのだと思います。
本当にお疲れ様、ありがとうね。
今度は一から、あなたの子供たちを応援させてください。
後は同着5着となったワールドプレミアとカレンブーケドール。
前者はいい枠を授かりながらも展開や他馬のアクシデントもあり、昨年以上の着順とはいきませんでしたが、しっかり休み明けのジャパンC6着から順位をあげてきたのは世代上位の力の証拠。
牡馬、特に現4歳牡馬(芝)の力不足の声がありつつも、まだ来年も戦えると信じています。再び武豊騎手と共に勝利を掴む日が来るのを信じて。
後者は前走から1つ順位を落としながらも、やはりこれだけのメンバーで着内に残す走りが出来るのは力がある証拠。ただ何かとあと少しに泣かされているのは悔しいですね。本命にしていた分余計に。それでもここまでの走りを見てきていると余計に応援したいと思わせる存在にもなりました。
これまで推してきた子たちの引退で寂しい思いはありましたが、これからはしっかり推させてください...!その足で勝利掴むときを目にするために。
最後にブラスワンピース。
一昨年の勝者がこんな形になるのは誰も予想しなかったと思います。
ひとまずは容態が落ち着いて元気な君に戻ってくれることを第一に祈っています。鞍上の横山武史騎手も彼の異変に気づいたような素振りで無理をさせなかった判断も○でした。最年少記録更新で関東リーディングを獲得しましたし、来季以降の活躍が楽しみにも思えました。
後ろからでは展開で厳しくなると読み、枠を生かして先行策をとった思い切ったところが本当に自分の中でポイント高く映りました。
そのほかのお馬さんや騎手の方々も本当に素晴らしいレースを魅せていました。本当にナイスファイトでした・・・!
と思いの丈を綴ったところで振り返りはこれにて終了です。
-いよいよ明日は今年ラストG1-
ひとまずこれで有馬記念で思っていたことを全て出すことが出来ました。
残すG1は明日29日15:40発走の東京大賞典。
3連覇のかかるオメガパフューム&デムーロ騎手のコンビが偉業達成か、それとも誰が待ったをかけるのか...楽しみですね。
気になるのはモジアナフレイバーやダノンファラオ、ミューチャリーあたりでしょうかね。
ここらはまた29日のnoteでお届けしてみますのでよろしくお願いします!
(寝るまでに予想簡単に考えなくては・・・!)
おしまい
まだまだ綴りたいことは実はレース以外のことでもあるのですが、
それはまた30日以降で機会があれば!
なんだかんだ短く収めたいと思いながら、気持ちがオーバーフローするのはいつも通り。そんな拙い文章ですが、最後までところどころでも見て頂けていれば嬉しいことこの上なしです。
本当に日頃から見て・スキをしてくださる皆さんに厚い御礼致します( ..)"
では最後まで閲覧いただきありがとうございました!
また次号で。
*御坂晴海*