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シーズ期スタートアップの経営合宿アジェンダ設計


みなさん、こんにちは〜♪ FromToの八木です。
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はじめに


1月の下旬にFromToのメンバー4人で約4日間の経営合宿を実施しました!


宮城・中田の記事でも記載の通り、合宿というものは事前のアジェンダ設計と準備でアウトプットの質が決まると言っても過言ではありません。上手くやれば絶大な効果を発揮しますが、設計を間違えるととんでもない時間の浪費になります。ということで今回はFromToが実施した合宿の設計プロセスをまとめてみました。

合宿のアジェンダ設計においてスタートアップ、特にシーズ期の経営合宿はググっても参考になりそうな記事が見当たらず、私自身も試行錯誤したので、本記事が合宿を予定しているスタートアップの皆さんに少しでも役立てば幸いです。

背景

合宿を開催した背景としては以下の2つとなります。

1. 弊社サービスであるS-STATIONの本格的な開発がスタートしたこと
2. メンバーが新しく加わったこと

きっかけは1月よりメンバーに加わった玉城の一言「合宿しましょう!」でした。進むスピードが早いスタートアップは、日々のやるべきことに追われ、これってどこのなんだっけ?となってしまう危険性が常に隣り合わせにあります。事業が本格的に進むタイミング、またチームが新しくなったタイミングで膝を突き合わせて議論をし、お互いのやるべきことが明確になり自走できる会社・チームにしたいと思い実施を決定しました。

設計プロセス

このような背景から約2週間後に合宿行うことが決定し、アジェンダ設計を開始。プロセスは以下のような順番で行いました。

1. 目的の言語化
2. ゴールの設定
3. 扱うフレームワークや情報の整理
4. メンバー内すり合わせ2回
5. 事前宿題の設定

目的の言語化

まずは合宿の目的から言語化からスタートです。合宿に限らず、仕事を進める上で目的の設定は最も重要事項だと思っており、メンバーが道に迷わないために一番最初に言葉にするようにしています。今回の合宿の目的は3つに設定しました。

1. 仲間を知る
2. 会社を知る
3. やるべきことがわかり自走する

特に目的1の「仲間を知る」については、中田はオンラインで数回話をした程度、玉城もオフラインではあるものの、数回話をした程度、代表の宮城に関しても3ヶ月ほどの付き合いでなんとなくわかってきたなぁ〜という所感で、まだまだお互いのことがよくわかっていない状態でした。チームとしてよりよく機能するために仲間を知ることは緊急度・重要度が共に高く、急務だと感じていました。

ゴールの設定

目的の言語化をしたら、次はゴールの設定です。目的とゴールが一緒なのでは?と思う方もいるかもしれませんが、個人的には違うと思っています。
ゴールは測定可能なものを設定すべきで、そうしないとゴールを達成したのか否かの判断がつきにくくなってしまいます。こと合宿のような抽象的な概念を扱う場合には特に必要だと思っています。
3つの目的に対してのゴール設定は以下のようにしました。

1. 仲間を知るために全員が「他者紹介できるようになる」
2. 会社を知るために全員が「共通言語を持つ」
3. やるべきことがわかり自走するために全員が「タスクを明確にする」

2の「共通言語を持つ」は会社のミッション・ビジョン、バリュー、サービスのバリュー、など会社の骨子となる部分を定義することです。組織が同じ認識、同じ言葉で物事を語れるということは、そのまま会社としての強さに繋がります。また今後人材が増えた時に、ストーリーを円滑に伝える重要な役割になると考えています。

コンテンツとコミュニケーション方法の整理

次に目的とゴールに対して最も有効な手段の選定です。これは合宿に用いるコンテンツとコンテンツに合うコミュニケーション方法の両方で詰めて行きました。コンテンツとは実際に用いるフレームワークなどの選定、コミュニケーション方法とは説明・議論・ワークショップの3つの中から適した方法の選定を指します。
もちろん1つのフレームワークの中に複数のコミュニケーションを用いることもあります。

コンテンツは以下の通りです※中田のnoteから拝借


初日:仲間を知ろう(説明・ワークショップ形式)
 ・ライフラインチャート(自己開示)
 ・16personalities(自己分析)
 ・レゴ@シリアスプレイ@(仲間を知る)
2日目:自社を知ろう(ワークショップ・議論形式)
 ・3C分析 
 ・SWOT分析
 ・バリュープロポジション
3日目:中長期・短期戦略(ワークショップ・議論形式)
 ・将来的にどのような理想の姿になっているか
 ・中長期・短期それぞれに対して定性・定量分析
 ・翌日からどう動くか
4日目:MVVの再認識、各担当者の役割→振り返り(議論形式)
 ・MVVを再度確認し、微修正
 ・FromToにおいて、自分の立ち位置、役割認識

メンバー内すり合わせ

大枠のアジェンダ設計が終わったところで、メンバーにアジェンダを見てもらい、適したコンテンツの選定、コンテンツごとの時間配分などを議論しブラッシュアップしました。
ファシリテータもコンテンツごとにメンバーにお願いし(ぶん投げたともいう笑)、最終的なコンテンツ設計は担当ファシリテータが責任を持って合宿までに詰めることになりました。
ちなみに私八木は1日目「仲間を知ろう」と4日目の「MVVの再認識、各担当者の役割」ファシリテータを行いました。1日目のコンテンツの中のレゴシリアスプレイはファイシリテータの資格を持っている方に依頼をしたので、そのあたりのことも含め、コンテンツ内容の詳細についてはまた詳しく書こうと思います。
アジェンダ設計については決め打ちとなり、当日までに各の宿題が出されました。

 事前宿題の設定

前述の通り、ファシリテータは自身の担当コンテンツを詰めるという宿題を走らせながら、全体では以下の宿題を走らせていました。

・ライフチャート(過去の人生のロードマップ)記載
・役職においての各々のミッションを考える(例えばCEOはこういう人でこういう役割があるなど)
・会社の定量・定性的ゴールのイメージをしておく
・SWOT分析の内容を調べておく
・3C分析の内容を調べておく

さらに細かいところでいうと貸し会議室の手配、文房具の手配、プロフィール撮影手配なども事前準備に含まれています。
宮城に関しては、それは向こう3年までの当社の構想を改めて見える化・言語化してもらうことも宿題としてお願いしました。
ということで私自身の所感でいうと合宿前にすでに「疲れたポンきち・・」になっていたわけですが笑
合宿まで時間が限られた中で、合宿でのアウトプットを最大化しようと全員が取り組んだおかげて準備万端、期待値が高く(といいつつちょっと不安)当日を迎えることができました。

合宿の成果と改善点

成果

端的にいうと非常に良いアウトプットを得られた合宿になりました。そして事前に設定したゴール

1. 仲間を知るために全員が「他者紹介できるようになる」
2. 会社を知るために全員が「共通言語を持つ」
3. やるべきことがわかり自走するために全員が「タスクを明確にする」

を達成できたと思っています。

「1.他者紹介できるようになる」では初っ端に宮城が全力の自己開示を行ってくれたおかげで、後に続くメンバーもパーソナルな部分を自ら開示してくれましたし、
「2.共有言語を持つ」では中田と玉城がフレームワームの選定を丁寧にしてくれたおかげで議論が進み、言葉のニュアンスまで納得感を持つ言語を定義できました。
「3.タスクを明確にする」では1.2の成果からメンバーの強みやスキルを知ったうえで上流工程の戦略から戦術に落とし込みができ、来週からこれをやろう!と個人のタスクが明確になりました。

今回の合宿のアジェンダの仮説検証もでき、非常にワークしたという実績にもなったと思います。

詳しくは宮城、中田のnoteをご覧ください。

改善点

当然うまくいったことばかりではありません。全体的な改善点で言えば、まずは時間配分です。議論が数時間におよぶ、こと抽象的なお題に対しては、どうしても徐々に思考停止になってきます。
適切な時間で適度な休憩を取ることは重要だと身をもって感じました。

次に扱う用語やフレームワークを丁寧に説明しなかったことです。メンバーはそれぞれ得意な領域、今までやってきた仕事が違います。
色々なフレームワークを使用する中で、そのフレームワークの構造や使用している用語の定義、事例などは丁寧に説明しないと、同じラインに立ってスタートが切れません。いざワークを行う時に「あれ?」となってしまいます。
私八木もCI(コーポレートアイデンティティ)の説明をしている時にメンバーがちょっとついて来れていないかな・・と感じましたし、逆にマーケティングのフレームワークでは使用している用語の定義はわからない、事例が適していないとイメージが付かない・・と思った部分がありました。
こちらは次回の合宿で改善していきたいです。

また、個人的な改善点でいうとファシリテータの進行です。いろんな意見が混ざり合う場で、議論が行き詰まる場面はよくあります。その時にファシリテータは「こうしてみましょう」や「この選択肢の中から選ぶとどうですか?」など選択肢から自分またはメンバーが「決める」ことに貢献する役割が重要だと思っています。その部分でまだまだ、改善ばかりだと痛感しました。

おわりに

ということで以上が合宿のアジェンダ設計となります。
やはり何より大事だったのは合宿に向けて全員が準備に取り掛かり、最大のアウトプットを出そうと尽力したことだと思っています。
私はこの合宿を通してメンバーのことが好きになりましたし、一緒に仕事をしていくのがとても楽しみになりました。それはスタートアップにとても重要なことだと思っています。

弊社の合宿は定期的に行っていく予定です。また次回もより良い合宿になるように設計をしていけたらなと思います。

ではまた(^^)


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