「バス早く来てください」と歌う少女
臨時休校のため、時間休みをもらい、早めに退勤。
JR大久保駅についたら、電車が雪のために30分遅れ。
仕方がないので近くの喫茶店に入って読書。
駅に行くと、今度は60分以上の遅れ。
「もういいや」
「せっかく休みをもらったのにこれなら、残って仕事をすればよかった」
と公開しながらタクシー乗り場へ
しばらく待ってもタクシーも来ていないので2駅分(約7km)を
歩くことにした。
2号線をしばらく歩くと、バス停があった。
そこにお母さんと4歳ぐらいの女の子が待っていた。
「バスで帰ろう」
そう思ってその親子の後ろに並んだ。
しかし、定刻になってもバスは来ない。
おそらく、バスも雪のために運休しているのかもしれない。
すると、前にいた女の子が寒さを紛らわせるために
「バス 早く 来てください」
と歌いだした。その姿があまりかわいいのと、何とか早くこの女の子を家に帰してあげたいと考えるようになった。自分一人なら楽勝で歩いて帰るのだが、この子をほっといては帰れない。お母さんに聞くと、私と同じJRで帰ろうとしたが、ダメだったのでバスで帰ることにしたという。
そこでまた大久保駅まで戻り、タクシー乗り場で乗車できることができた。
タクシーの運転手さんに「土山駅まで行きます。途中に親子をピックアップしてください。」とお願いした。まったく見ず知らずの親子ではあるがほっとけなかった。私がタクシーの中からで「どうぞ!」というと、お母さんがびっくりされて「相乗りよろしんでしょうか」私は「一人も三人もお金は同じですから」そう言って車内に招いた。もうあきらめて歩こうと思っていたという。「そこへ神様が声をかけてくださいました」そう言われた。
タクシーであっという間にJR土山駅に着くと支払いを済ませると「半分もたせてください」というので断ったが、「それでは私の気がすみません。受け取ってください」と強引にお札をいただいた。
JR運休のおかげでちょっぴりいいことができた。
いつもより軽い足取りで帰宅した。