やきそば@スペイン
2018年8月から11月まで、マドリッドのピソ・コンパルティードに住んでいた。日本でいうところの「シェアハウス」のような感じで、寝室は個室、台所・トイレ・シャワーは共同。
ある日、夕食を食べていると、ピソメンバーのDくんも、夕食を準備して、一緒に食べる流れに。
彼が食べていたのは「YAKISOBA」。乾燥の麺を、お湯でゆでて、乾燥野菜をかけて食べるというもの。一食ずつ袋に入って、スペインのふつうのスーパーで売っているそうで、「安いからよく食べるんだ」と。
「おいしい?」と聞いたら、「うーん…」と。
「やきそばって日本語だよ、『やき』は炒めるfreír、『そば』は麺fideoだよ、知ってた?」と聞いたら、「知らなかった、スペインでは日本語だなんて知られてないよ」と。
豚肉・野菜と生めんを炒めたやきそばはもっとおいしいはずだから、日本の味を知ってほしいなあ、と思った数日後、別の食材を買いに中華食材店に行ったら、生タイプの「やきそば」とソースのセットを発見!といっても、常温で長く日持ちする商品。日本のスーパーでよくある「冷蔵で、数日しかもたない麺」とは違うようだけど、乾燥麺よりはおいしいはず!と思って購入。
数日後、Dくんとやきそば作り。まずはピソの近所のスーパーで豚肉・キャベツ・ニンジンを購入。
Dくんは大学4年生で、実家を離れて4年目なんだけど、今まであまり自炊はしていなかったそうで、野菜を切るのはほぼ初めて…ニンジン・キャベツの切り方を教えたら、
「ねえナオコ、スペインに来る前、スペイン人に野菜の切り方を教えるって、想像してた?」「い~や、想像してなかったよ。でもこれもスペイン語会話の練習だからね、私にはよい機会だよ」
豚肉を炒めて、ニンジン・キャベツを順に炒めて、最後に麺をいれて完成!日本で食べるやきそばに近い味。Dくんも、味見に誘ったもう1人のピソメンバーCくんも、「おいしい」と喜んでくれた。
Dくん、私が教えた料理法を手帳にメモしてたよ。スペインでおいしい日本の味が、広まるといいなあ。