マドリッドの大家さんの、ピソメンバーの探し方。
2018年8月から11月まで、マドリッドのピソ・コンパルティードに住んでいた。日本でいうところの「シェアハウス」のような感じで、寝室は個室、台所・トイレ・シャワーが共同。
7月にピソを探していたときは、留学期間を延長するかしないか、まだ考え中で、大家さんにもその通り正直に伝えていた。結局、延長しないことにして、11月なかばの帰国を決めて、大家さんに報告したのが10月はじめ。そのあと1ヵ月ちょっと、大家さんが私の代わりのピソメンバーを探す様子を間近に見たので、書いてみるね。
まずは「部屋を貸します」という記事をウェブサイト「idealista」にのせる。スペインでは多くの人が使っている、不動産探しのサイト。他のサイトもあるけど、条件検索など、一番使いやすかった(PR記事ではない)。
すると、ワッツアップ(ラインのようなスマートフォンアプリ、スペインでは皆が使ってる)でたくさんのメッセージが届くので、「気に入った人にだけ返信する」そう。私が大家さんにメッセージを送ったときは、1時間くらいで返事が来た…ラッキーだったな。そのときの様子は、こちらの記事に。
メッセージのやりとりのあと、ピソの見学に来てもらうんだけど、大家さんが言うには「ドアを開けた瞬間、この人は好きじゃないわ、と思ったら中には入れない」んだそう。
気に入ったら長くおしゃべりをして、入居の相談をする。
ある日、1人の入居希望者が見学に来たんだけど、ちょっと話しただけで帰していた。
「どうしたの、あの人は気に入らなかったの?」と聞いたら、「マドリッドで何をしているか、正直に話してくれなかったから、信用できないわ」と言う。
「何をしているか」というのは、たとえば「職場の近くの住まいを探している」「学校に通っている」、あるいは「マドリッドで仕事を探したい」などかな。
「正直な人が好きなんだね?」と聞くと、「そうね、人それぞれ、事情があるのはわかるけど、信用できなければ部屋を貸せないわ」と言う。
この大家さんは、自分で働いて貯めたお金でピソを買い、部屋を貸していた。だからか、「ピソを清潔に、よい状態に保ちたい」という気持ちが強いようで、「ピソでは大騒ぎせず、台所を使ったら片づけるなどのルール・マナーを守れそうな人、他のピソメンバーたちとよい関係を築けそうな人」を探していた。
それから数日後、別の人が見学に来て、お互いに気に入ったようで、私のあとに入居することになった。
スペインのピソは、不動産屋さんが管理しているものもあるけど、こんなふうに個人の大家さんが持っているピソは、それぞれの判断で入居の可否を決めている。大家さんによって入居者に求める条件は様々で、私が問い合わせた経験では、「1年契約の人だけにしたい」「20才前後の学生さんだけ」などというところがあった。自分に合ったところが見つかるまで、時間がかかるけど、あきらめないで、探し続けよう。