娘から母へ 5/20
今日は「ワレワレのモロモロ」千秋楽ですね。お疲れ様でした。
端から見ていても超ハードスケジュールで、年齢も年齢ですし、(倒れたりしないだろうか)と内心ひやひやしていました。
舞台、とても面白かったよ!
Hさんの声が出ないことも演出の一部にしてしまうような…やはり「ワレワレの…」のコンセプトの奥行きがそれを許しているんですよね。本当に革新的で、いくらでも進化できそうで、とんでもないなと思いました。
壊れた冷蔵庫にまつわる日常の些細なストーリーから身近な喪失の体験、原爆投下の瞬間まで、時空が縦横無尽に広がっていく連なりも、それを表現してしまうあのミニマルな舞台装置も好きです。
アフタートークも、Hさんと一緒に爆笑していました。
岩井秀人さんの「老人は聖人じゃない」という言葉がとても印象的でした。
芝居からも、あとお母さんから伝え聞く話からも、団員の皆さんそれぞれの強烈なキャラクターは薄々知っていたものの、それをはるかに上回る感じでしたね。
アクというかドクが強い?
年齢の分だけ凝縮された人間臭さが、時に毒として演出家を苦しめながら、観る人をこれだけ圧倒するのだなと思いました。
それにしても、蜷川幸雄さんは本当に命を削ってゴールド・シアターを続けられていたんですね…。
この週末、都心部の書店の店頭では早くも「いまは、空しか見えない」が並びました。ネットの書店では22日から発売だそうです。
感情が上へ下への大騒ぎで、うまく眠れなかったり、時間の流れがおかしかったり。”さなか”ってこういうものなんですね。
でもこの”さなか”は人生でも最大級だと思います。
感情の一粒一粒を、余すことなく確かめて、記憶しておきたいのに、何だかぼうっとしてもどかしいです。このままじゃ未来でうまく思い出せないかもしれない。
でもこの本を出すまで併走してくださった編集のKさんをはじめ、MさんやKさん、校閲や装丁、営業の皆さんと、応援してくれた家族や友達への感謝だけは、一生忘れません。細胞レベルで、絶対に。
あとはもう、この本がどんな読者の方と出会えるか…。その橋渡しをしてくださる書店の中にも、たくさん応援して下さる方がいて、本当にありがたいです。しばらくは足を伸ばせる限りの書店を回って(こっそり)、「いまは、空しか見えない」が売られているところをちゃんと見ておこうと思います。
公演が終わったら平常運転なのかな?孫シッターも頑張ってください。水曜は私も行けると思います。