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会社員なのか、アーティストなのか

会社員として生きたいのか、アーティストとして生きたいのか。
私の今の葛藤は、要するにそういうことなのだと思った。

卒業してから、ずっと成果が求められる会社で働いてきた。
仕事の方法はどこでも同じで、まず何をやるにも数字目標を置く。達成する方法を考える。進捗を管理し、もし進捗が悪ければ追加施策を考え早めに上司に報告する。それが、この6年間ずっと私の正解だった。

仕事を辞めたい、そう本気で考え始めたのは年末頃だった。
「何が嫌で辞めるの」「異動でいいんじゃないの」そう聞かれても、私はあまりうまく答えられなかった。
そんな中、今日先輩からこんなことを言われた。
「会社員かアーティストか、どちらの道を選ぶかで迷ってるんだね。」
今までのモヤモヤが一瞬で整理された。ストンと何かがお腹に落ちた気分になった。

私は会社員として生きている自分に、どこかずっと納得できていなかったのかもしれない。わかりやすい文章を書けるようになるたびに、数字を作るのがうまくなるたびに、心のどこかで悲しい気持ちになっていた。成果を出すためだけに仕事をしている自分が許せなかった。

もちろん、両者は完全に対立するものではないから、どちらも両立させる方法はたくさんあるのだと思う。
けれど、よくできた会社員に近づくたびに、私は自分の感性や美学から遠ざかっているような感覚になった。

お金の面だけ考えると、会社員の方が効率良く稼げることが多い。そんな理由からずっと会社員を選んできたけれど、私がこれから選びたい道はきっと今までとは少し違う道。そんなことを再確認した1日だった。

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