瀬戸はるか

28歳。 見つけてくださって、ありがとうございます。

瀬戸はるか

28歳。 見つけてくださって、ありがとうございます。

マガジン

最近の記事

海についての三視点

はじめに 写真フォルダを見返していると、なんだか似たような景色ばかり。 美しいと思うものには、きっと共通点があるのでしょう。 一方で、似たような写真をいざ横に並べて見てみると、違いがよく見えてきます。 同じ空でも雲の形が違う、同じ動物でも表情が違う、同じ場所でも撮った私の気持ちが違う… そんな「ちょっと違う」を見たくて、私は旅行に行くのかもしれないな、と思いました。 そんなわけで、同じような写真を並べてエッセイを書いてみようと思い立ち、 旅エッセイ「どこかについての三

    • 旅エッセイ「どこかについての三視点」はじめてみます

      旅行が好きで、気づけば月に1度はどこかに出かけています。 旅行に行く度に、たくさんの写真を撮っているので、最近は写真フォルダを見返すのも一苦労の量になりました。 見返してみると、なんだか同じような写真ばかり。美しいと思うものにはきっと共通点があるのでしょう。 そんな写真を溜めておくのももったいない、そう思ってInstagramに少しずつ投稿していくことにしました。 せっかく似た写真ばかりなので「海」とか「猿」とか、テーマを決めて3枚連続で投稿しようと思っています。 文章の

      • 東京という場所のこと

        東京に住み始めて、10年が経つ。 最初はそんなに長い間いるつもりもなかったのに、気づけばずるずると東京に住み続けている。 東京は不思議な場所だと思う。 東京という一つの場所として括ってしまうことに抵抗を感じるくらいに、いろいろな顔を持っている。 おしゃれなカフェが集まる自由が丘、歴史を感じる本郷、自然溢れる青梅… 人によって理想の暮らしは違うと思うが、多くの理想の暮らしは東京の中で実現できてしまう気がする。もっというと、暮らしだけではなく、ありとあらゆる夢を現実のものにして

        • 極端でありたい

          多様性の必要性があらゆるところで謳われている。 個々人が生きやすいからという観点だけではなく、組織にとっても合理的に考えて必要だということが認識されはじめているように思う。 そんな中、私は『多様性の科学』という本を読んでいる最中だ。 そこにこんな一節があった。 優秀だけど似たような人が集まるよりも、多様な個人が集まる方が集合知が高まり、結果組織として高いパフォーマンスをだせるということだ。 私は仕事をしているとついつい「変だと思われたらどうしよう」「すべての意見を包括し

        マガジン

        • どこかについての三視点
          1本

        記事

          知は力なり

          昔先輩に言われた、今でも心に残っている一言がある。 「残業なんかする時間があったら勉強してもっと大きな成果を出す方法を考えたほうが良い」と。 それまでは、定時に退社して80%の仕事をやるよりも、残業して100%の仕事をすることを選んでいた。自分の今できる最大限を尽くして、目の前のことを完璧にする。仕事に一生懸命になるということはそういう事だと思っていた。 そんな私を、その一言が大きく変えてくれたのだった。 そこから私は完成度と同じかそれ以上に効率を考えるようになった。 自

          知は力なり

          正しさよりもたのしさを

          小学校のとき、とても好きな先生がいた。 その先生は自然が大好きで、一緒に近くの神社にフィールドワークに行くだけでワクワクした。 そこらじゅうに落ちているどんぐりの名前、飛んでいる鳥の特徴など、その先生は目に入ったものについて次から次へと語り出す。 それを聞いていると、目の前の世界が何倍にも広がって行くような感覚になった。 それをきっかけに、私は自然が大好きになった。 こんなふうに正しさよりも面白さを伝えられる大人になりたい。 子どもながらにぼんやりと感じていたことを、最近思

          正しさよりもたのしさを

          わたしの仕事は

          1年前まで、営業職についていた。 私はもともと要望することが苦手で、特に大人数の場では私のやりたいことや欲しいものを伝えることはほとんどなかった。 周りの顔色が気になって、本当は心の中にある「こうしてほしい」を伝えられなくなってしまうのだ。 友人とのおしゃべり、職場の同僚とのやりとり、家族との会話… 日々あらゆる人とコミュニケーションをとる中で、大小あれど要望を伝えなければいけない場面は山のようにある。 けれど私は真正面からぶつかることが怖くて、常に何もいらないふりをして

          わたしの仕事は

          話を整理してくれることの価値

          ライターのお仕事を受けることになって、先日少しお話をしてきた。 はじめて、企画段階から編集者の方に入ってもらっていろいろとアドバイスをいただいた。 今まではずっと1人で企画から執筆まで行っていたものだから、編集してもらえるってこんなに楽しく、素敵なことなんだと感動した。 私の好きなもの、きらいなもの、得意なこと…いろんな経験をしっかり深掘りして、「それおもしろいじゃん!」と意見をくださる。 1人で考えているときの何十分の1くらいのスピードで何倍も面白そうな企画ができあがる。

          話を整理してくれることの価値

          会社員なのか、アーティストなのか

          会社員として生きたいのか、アーティストとして生きたいのか。 私の今の葛藤は、要するにそういうことなのだと思った。 卒業してから、ずっと成果が求められる会社で働いてきた。 仕事の方法はどこでも同じで、まず何をやるにも数字目標を置く。達成する方法を考える。進捗を管理し、もし進捗が悪ければ追加施策を考え早めに上司に報告する。それが、この6年間ずっと私の正解だった。 仕事を辞めたい、そう本気で考え始めたのは年末頃だった。 「何が嫌で辞めるの」「異動でいいんじゃないの」そう聞かれて

          会社員なのか、アーティストなのか

          忙しない日々を脱して

          1ヶ月ほど前から、同棲をしている。 人と生活を共にすると、自分の思考や行動の癖がよくわかる。 その中でも最近気づいて少しびっくりしているのは、自分の生活があまりにも忙しないということ。 例えばご飯を作るとき、私は食べたいものより早くできるものを優先する。そこでできた時間を、仕事や趣味に費やすために。 土日も、片方は1日休むことにしているけれど、もう片方の日は隙間なくびっしりと予定を詰めている。朝・昼・夜でそれぞれ予定が入っていることも珍しくない。 予定の種類も多種多様で、友

          忙しない日々を脱して

          センスを磨く仕事

          金曜から3日間、社外のワークショップに参加してきた。 グループごとに会社の新規事業を企画するという内容のものだ。 今まで社会人インターンのようなものに参加したこともあったが、今回のワークショップはそれとは少し違う雰囲気だった。それはきっと運営の方含めた参加者の人柄によるものなのだろうと思う。 運営会社が明確なコンセプトを持っている会社だったため、そこに参加する人も自分の美学をはっきりと持っている人が多かった。 そんな人たちの中で3日間過ごしながら感じたのは、私の美的センス

          センスを磨く仕事

          諦めない気持ちが誰かの背中を押す

          どんなに崇高な夢を持って始めた仕事でも、どんなにやりたかった仕事でも、いざ始まると目の前にあるのは作業の積み重ねだ。 作業に忙殺される日々を送っていると、ついつい「自分は何をやっているんだろう…」という気持ちになってしまう。 定期的に原点や仕事の目的に立ち返る機会が必要だとは思うのだけれど、忙しいと入社したときのキラキラした「やりたいこと」を思い出すだけでもしんどくなってしまったりする。 そんなときに私をすくい上げてくれるのは、周りの友人や憧れている先輩の熱意や挑戦する姿

          諦めない気持ちが誰かの背中を押す

          仕事への誇り

          わたしは転職1回、異動1回を経験し、3種類の職種・職場を経験してきた。 それぞれ、仕事で感じられる喜びも辛さも違ったけれど、自分が辛いと感じるときに共通していることは「自分の仕事を誇れなくなったとき」だった。もっというと、「その仕事を選んでいる自分を許せなくなったとき」。 価値を感じられなくなる理由は様々で、自分が意味を感じられない仕事を延々とする羽目になったり、自分の売上を目の前の相手よりも優先してしまったり、誰かに馬鹿にされたり… どんなに忙しくても折れなかった気持ちが

          仕事への誇り

          思い込みが幸せを連れてくる

          何かに出会った時、衝動的に「これだ!!」と思うことがある。とにかく出会った瞬間に「好きだ」と思ってしまう、いわゆる一目惚れというやつだ。 年を重ねると、過去の経験から向き不向きがなんとなくわかるようになってくる。 できる限り失敗しないように、過去の経験を振り返った上で選択をした方がいいと思うようになる。経験があるのに直感で判断してしまうなんて浅はかだと思ったこともあった。 けれど、最近はこのたまにくる直感をできる限り大事に選択したいと思うようになった。 たとえ勘違いだった

          思い込みが幸せを連れてくる

          1月の振り返り

          1月の目標は表現の幅を増やすことだった。 そのため、月・水・金・日は説明的文章を、火・木・土は文学的文章を書くと決めていた。 振り返り【できたこと】 ・1月の中旬までは続けられた。 普段あまり書かないノウハウ記事や、ずっと書きたいと思っていたが手をつけられていなかった ・自分の中に「説明できるもの」が少ないと感じた。経験が少ないというのもあると思うが、自分のやってきた経験や得てきた知識の棚卸し、体系化ができていないのもあると思う。 【できなかったこと】 ・後半仕事で全

          1月の振り返り

          意味を集めるために生きている

          昔、先輩からこんな話をされたことがある。 「言葉には辞書的な意味と文学的な意味がある。辞書的な意味は、文字通り辞書に載っている意味。文学的な意味とは、辞書には載っていない、その人の経験や感情と結びついた意味。りんごという言葉を聞くと甘いなとか昔実家でよく食べたもの、とかそういうもの。」 わたしの周りは、文学的な意味を持ったものたちで溢れている。でも、その意味の重さや広がりは、ものによってそれぞれ違う。 自分にとって意味が重いものほど、愛着が強くなるのだと思う。 好きな人か

          意味を集めるために生きている