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意味を集めるために生きている

昔、先輩からこんな話をされたことがある。
「言葉には辞書的な意味と文学的な意味がある。辞書的な意味は、文字通り辞書に載っている意味。文学的な意味とは、辞書には載っていない、その人の経験や感情と結びついた意味。りんごという言葉を聞くと甘いなとか昔実家でよく食べたもの、とかそういうもの。」

わたしの周りは、文学的な意味を持ったものたちで溢れている。でも、その意味の重さや広がりは、ものによってそれぞれ違う。

自分にとって意味が重いものほど、愛着が強くなるのだと思う。
好きな人からのプレゼント、長年使った財布、青春をともにした昔の流行り曲、自分の憧れている人がつけている時計…
他人にとっては取るにたらないものであっても、自分にとっては重要な意味のあるもの。
そういうものたちを、きっと愛着のあるものというのだろう。

生きていくという行為は、自分にとっての意味を集めていくことなのかもしれない、と思った。

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