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「あなたにFIT」が、きっとある。 #センセイを捨ててみる。
4月から娘が地元の公立中学校へ進みます。
そのため、妻が「学校説明会」なるものに参加してきました。
その時に資料を何枚かもらったんですが、興味を惹かれる1枚が、これ。
1 グループ担任制の趣旨
(1)生徒の立場から[心を開いて生き生きと活動するために]
生徒は、個々の思いや願いを持ち、その実現のために活動します。その中で学級担任は、生徒にとって日常の出来事を話したり、不安や悩みを相談したりすることができる身近な存在です。
個々の生徒の多様なニーズに、固定された一人の教職員ではなく、複数の学級担任が対応することで、相談しやすい環境を作り、心を開いて生き生きと活動する環境を提供したいと考えます。
そう、「グループ担任制」です。
こちらの中学校は、2020年度からこの制度を始めています。ただし、対象学年は「中1」のみ。
全学年でやったら?と思ってしまいます。
ちなみに私は「複数担任制」を過去2校で経験しています。それは「2人の担任で1つのクラスを持つ」というものでした。
ですが、下記に示すように、この中学校では「3人の担任で2つのクラスを、しかも入れ代わり立ち代わりで担当する」わけです。心の安寧を好む生徒には不向きでしょうが、とにかくメリットが多い(ここでは触れません)。
さて、「グループ担任制」の実態ですが、それがこちら。
2 グループ担任制の実際
(1)2クラスを3人の教職員が原則1週間ごとにローテーションしながら担任します。
(2)各グループは、様々なニーズに対応できる学級担任の構成(年齢・経験年数・性別等)です。
(3)ご相談等、3人のいずれの学級担任に相談いただいても結構です。
(4)学年主任が学年全体を統括します。
(5)学級担任は常にグループ内で対話しながら協働して業務を行います。
(6)学年全体にかかわる業務を副任が援助します。
「2クラスを3担任でみる」というのは、バランス的にちょうどいい。
ですが、私が惹かれたのは次の点です。
「1週間単位でのローテーション」!
こちらの中学校は1学年8クラスあるので、
8クラス=2クラス3人×4クラスで12人。
他の学年の教員は基本的に担任としては入ってこないので、新1年生は「12人」の担任と出会うことになります。しかもかなりのチェンジ頻度で。
これだけの数の担任と1年間かけてつきあえば、「当たり」も「ハズレ」もなくなります。
ある本でも指摘されていましたが、固定担任制は「担任の当たりはずれ」が常に取り沙汰されるため、学級崩壊につながる可能性も高いとか。
学校教育が「消費する対象」として扱われると、そうなります。
何より、本来「当たり」も「ハズレ」もないんです。ある生徒にとっての「当たり」は、別の生徒にとっての「ハズレ」。すべての教員は、そんな当たり前のことを十分に理解したうえで教壇に立たなくてはいけません。
一度「勘違い」が始まると、学校そのものが成り立たなくなる。同僚同士でつまらない牽制をしていると、すべてのステークホルダーが不幸になります。
こどもたちに「選択肢」が与えられました。
ただそれは、「消費する対象を選ぶ」ことを意味してはいません。
子どもたちは多くの教師とつながることで、「こんな私でもOKなんだ」という安堵と自信を手に入れます。
でも、それが可能になるのは、彼らを受け入れる教師の側が多様であることが前提です。
つまり「複数担任制」とは、「個々の教師の多様な価値観をそのまま認めること」を意味しています。
教師たちが「金太郎あめ」なら、「複数担任制」は形骸化してしまう。
どこかで聞いたようなコピーを引用するなら、
「丸くなるな。星になれ。」
一人一人の教師がエッジの利いた存在になってください。
そうすれば、あなたのエッジに引っかかる子どもたちが出てきます。
多様な子どもたちが、たくさんのエッジに引っかかること。
それが、学校教育のお仕事です。
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