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【V】好きへの課金~バンギャルのお金の使い方~

浪費図鑑という本が流行った。
オタクたちのお金の使い方の本。
昨年鬼滅貧乏という言葉が生まれたが、オタクたちは基本がそんな状態。
何かにハマるという経験をしたことがない方から見たら、
異常ともいえる使い方をする。

世の中には熱狂的なファンというのがいろんなものに存在する。
俳優、舞台、アニメ、ゲーム、ジャニーズ、宝塚、野球、サッカー、フィギュアスケート・・・その中で、私はバンギャルという種族に属していた。

バンギャル=バンドギャル
ヴィジュアル系バンドの追っかけをする人たちのこと。

追っかけとはいうけれど、その存在は様々。
気に入ったバンドの音源を買う人、
好きなバンドのすべてのCDやDVD、ブルーレイを買う人、
ツアーが発表されたらそのうち一本は行く人、
月に1回くらいライブに通う人、近場のライブはすべて行く人、
東名阪という大きい都市だけ行く人、ツアーが発表されたら全部行く人。

一般の方々に理解されるのは、
「月に1回ライブへ行く」位までだろうか。

よく、バンギャル界隈では(おそらく舞台とかもだけど)
同じものそんなに何度も見に行ってどうするの?とか
なんでわざわざ遠くに見に行くの?家の近くでやる時に見ればよくない?
と同僚やバンギャ以外の友人に言われたという話を聞く。それに対して、
ライブは生ものなんだから、毎回違うんだよおおおおお!!!
と叫んでいる方も、またよく見かける。

まさにその通りだとも思うけれど、
厳密にいうと私に関しては、そこまで考えてない。
ただライブがあるからいく。そんな感じ。
山があるから登ると一緒・・・・?(失礼)

行かなかった時に聞きたい曲をやったら悔しいから・・・
という考えもなくはない。
でもどちらかというと、スケジュールが発表になった段階で、
思考はただ一つ。とりあえずチケットだけ全箇所おさえて
どうやって行こうか考える。というような手順を踏む。
仕事?あとで考えるよ。大体なんとかなる

必死においかけてる時期は対盤イベント・・・要は沢山バンドがでて、
お目当てのバンドさんが5曲~6曲くらいしか演奏しない日に、
その25分のために新幹線や飛行機に乗ることもある

私もかつて、福岡出張の日に東京でライブがあり、
どう考えても無理だと思ってたのだが
行きたくて行きたくて、仕事後、福岡空港へダッシュ。
支給された航空券を変更し、自腹でフライト
羽田空港から渋谷までタクシー飛ばしてライブ会場へ駆けつけた。
なんてこともある
(その時羽田→渋谷間はお得な定額料金があることを初めて知りました。)

文章にすると本当に気が狂っているけど、これが私たちのスタンダード
いたって普通。だって!そこに!ライブがあるから!

そしてバンギャのお金の使い方はライブだけではない
私はライブ至上主義なので、ライブ以外にあまりお金をかけないが、
ファンによっては、他にも、インストと呼ばれるCDショップ等である
イベントのために、同じCDを何枚も買う
お目当てのバンドのメンバーさんと
ツーショットで写真をとったり、握手したりできるからだ。
有名どころでいうならAKBの投票権や握手券と同じようなもの。
さらにCDを買う時につく購入特典がショップごとに違うことが多い。
そうするとその特典の種類分CDを買う。
タワレコとHMVではつくものが違うし、V系専門ショップではまた別の特典が付く。・・・・フラゲ日にはCDショップ徘徊が常。

もう一つ、私たちのお財布のひもを握るもの、それはチェキ
物販には様々なグッズや既存のCDが売っているが、私たちの世界には
ライブが終わった後に販売する、ランダムでメンバーが写っているチェキ
というものが存在する。
チェキなので勿論写りが同じものはひとつもない。
世界で一枚だけのメンバーの写真が1000円
バンドによっては500円、ワンコインで手に入るのだ。
すごく画期的。原価高くないからバンド側も儲かる超WinWinシステム。
私の友人なんかは、終わった直後に
「ちょっと今日のライブよかったから、課金してくるね~!」と
意気揚々と物販列に並ぶ。いや、あなたチケット代すでに払ってるからね

1回のライブにかかるお金は、たとえチケット代が5000円だとしても、
ドリンク代が500円~600円、ライブハウスは荷物を
置く場所がないので必ずロッカーにいれるから300円~500円
近場なら交通費が1000円位。これはいわゆるインディーズバンドの話で
規模が大きくなると、チケット代が倍くらいかかることも多々。

これにチェキを買ったら、1回10000円はくだらない。
地方公演になれば、交通費や宿泊代で+20000から30000
余裕でかかる。いや~~~どう考えてもこのお金の使い方は狂ってるでしょう・・・。しかし、違うの、これが私たちのスタンダード・・・。

まともに計算なんかしたら、たぶん眩暈で倒れてしまう。
だから私たちは絶対に見ないその金額から目をそらす

ちなみコロナになる前の2019年。
試しに計算してみたら年間100万円位でした。

これ何年続けてるんだっけ。。。
いい車買えるくらいは余裕だし、
人によってはマンション買えるのでは()

よーし!みなかったことにしよう!
そして私たちは次のチケットの申し込みに励むのです。

コロナですっかり遠くなってしまったそんな生活。
またいつか戻ってくるのかな


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yulia
日々を生きていく力にします。本当に、ありがとうございます。