悲しみの形容
「胸が張り裂けそうなほど悲しいです」
本当に? と思ってしまうのは、ぼくが薄情だからかな?
会ったことも、話したこともない人のために、そこまで心が痛んでしまうのかな?
ぼくは、そんなふうに悲しめない。
1年経っても胸を痛めてくれますか?
3年経っても引きずっていてくれますか?
10年経っても思い出してくれますか?
ばくはどこまで、はい。と答えられるかな。
1日も悲しんであげられないかもしれない。
悲しみの形容は、強いほど、より悲しんでくれているように見える。
でも、嘘くさくもある。
ぼくが、歪んでるだけなら、まぁ、いいのだけれど。