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「J-Startup KANSAI」 経済産業省 近畿経済産業局 インタビュー

経済産業省によるスタートアップ育成支援プログラム「J-Startup」。地域における有望なスタートアップを支援するため、昨年「J-Startup KANSAI」が始動、10月には31社の京阪神出身スタートアップが選定されました。

Plug and Play Japan では、" To build the world’s leading innovation platform and make innovation open to anyone, anywhere. "というビジョンに基づき、スタートアップ・アクセラレーターやコーポレート・イノベーション支援、スタートアップへの投資活動を行っています。

関西圏におけるスタートアップ・エコシステムの形成を担うJ-Startup KANSAIの活動に賛同し、Plug and Play Japanではこれまでにスタートアップ企業の推薦、また、「J-Startup KANSAIサポーター」として選定企業への個別相談を担当いたしました。

そして、J-Startup KANSAIの取り組みや選定された関西発のロールモデルとなる有望なスタートアップをより多くの方に知っていただきたいという思いから、この度 Plug and Play Japanでは、J-Startup KANSAIプロジェクトを主導する近畿経済産業局と選定企業によるピッチイベント「J-Startup KANSAI Startup Pitch」を共催いたします。

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J-Startup KANSAI Startup Pitchとは?
2月16日(火)10:00〜12:05 選定企業10社によるピッチイベントです。イベント申込方法や詳細は下記リンクよりご覧ください。
http://japan.plugandplaytechcenter.com/events/jstartupkansai_pnp/ 

イベントの開催に先駆け、改めてJ-Startup KANSAIの活動について、近畿経済産業局 創業・経営支援課長の黒木啓良氏にお話を伺いました。

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経済産業省 近畿経済産業局 産業部 創業・経営支援課長 黒木 啓良 氏(撮影:Plug and Play Japan株式会社)

「J-Startup KANSAI」 経済産業省 近畿経済産業局 インタビュー:活動紹介

ーーどのようなチーム編成で「J-Startup KANSAI」を運営されているのですか?また、関連部署とはどのように連携されていますか?

「現在は4名体制で活動しています。実は、これでも役所としては多い方なんです。役割ははっきりとは決めず、"チームでやる"という体制を主軸に置いています。局内には、大学発ベンチャー支援や産学官連携を担当する『イノベーション推進室』やブランド支援を行う『地域ブランド展開支援室』など、関連組織との連絡会議を行いながら進めています。」

ーー2020年10月に31社の選定企業が発表され、3ヶ月が経過しましたが、現在の取り組みについてお聞かせください。

「まずは、スタートアップのブランディング支援として、露出・PRの機会を増やすことが大事だと考え、KANSAI FUTURE SUMMITの場をお借りして選定式を開催しました。メディアにもご協力いただき、選定企業の取り組みについて紹介する機会を設ける一方で、公共分野へのマッチングも進めております。

また、スタートアップに活用いただける官公庁の支援策についても活発に情報連携をしています。数多くの施策がある中で、あまり知られておらずスタートアップへの親和性が高く、利用していただきたい支援策をしっかりと発信していくことが重要と感じています。「J-Startup KANSAI」の取り組みに限らず、政府一丸となって全てのスタートアップが地域レベルで利用できる支援策の幅を広げていくことが大切だと考えています。」

ーーサポーター企業との連携はどのように進んでいますか?

現在51社のサポーター企業・団体様にご協力いただいております。関西を越えて東京の企業様からもご連絡をいただくケースも増えていて、自発的に手を挙げていただけること、スタートアップ支援に関心を持ってコミットいただいていることについて大変嬉しく思います。コーポレート・ガバナンスやPRなど、幅広いご支援をいただいており、スピード感を阻害しないよう、選定企業へサポーター様の窓口をお伝えして直接サポートを得ていただくようにしています。

関西のスタートアップ・エコシステムとは


ーー様々な地域におけるスタートアップ支援プロジェクトが始動していますが、他拠点の活動や、関西圏の特性についてどのようにお考えですか?

「ライバルとして切磋琢磨していきたいという気持ちがある一方で、地域に関わらず共通してスタートアップが得られる支援策やメリットの一本化や整理をしていきたいとも考えています。

関西のスタートアップ・エコシステムという目線でいえば、バイオ、IT、ものづくりという産業や技術のバランスが大変よいと考えています。京都は人口の約10%が学生という、他にはないユニークな特性があり、大阪ではスタートアップがスタートアップを支援するようなコミュニティ形成が充実しています。兵庫ではバイオ・創薬を中心とした先端技術への感度が高く、グローバル市場への可能性も期待できる。それぞれの特性を活かせる支援策が必要だと感じています。

実態として、まだ大企業とスタートアップの協業事例も少ないので、相互のコラボレーション・マインドセットを醸成していく必要があると感じており、関西に進出されたPlug and Play Japan さんの今後の活躍にも大いに期待しています。」

ーーコロナ禍における状況の変化はどのようにお考えですか?

経済全体で見ると落ち込みが目立ちますが、売上が増加しているスタートアップもあれば、コミュニティ支援がうまく作用して黒字転換されたという実績もありました。コロナ禍で数年先の社会課題まで見えるようになってきたとよく言われていますが、大企業に比べて、事業の転換(ピボット)がスピーディーに出来るというスタートアップの強みを活かして、事業スピードを加速させ、この状況をチャンスと捉えていただきたいと考えています。

若い起業家ロールモデルの必要性

ーー選定スタートアップへの支援策について、今後はどのような取り組みを予定されていますか?

「当局が運営する『関西ベンチャーサポーターズ会議』から、「関西ベンチャー企業の実態調査2020」というレポートを作成したのですが、20代の起業家が1.5%未満という驚くべき結果が出ました。

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出典:関西ベンチャーサポーターズ会議「関西ベンチャー企業の実態調査2020」より一部抜粋

要因は様々ありますが、起業を志す人に対して、同世代や近い世代のロールモデルの欠如が挙げられます。若い方のペインを捉える力、優れた課題発見能力や起業意欲を高めることで破壊的イノベーションの創出に寄与できるよう、ロールモデルの発掘や接点構築を促す起業家コミュニティの形成、起業家教育に向けた取り組みを進めていきたいと考えています。行政の信用力を活かし、若い起業家の方々にとって信頼できるコミュニティや支援策へのアクセシビリティを高めていきたいです。」

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Plug and Play Osakaオフィスにて
(左)インタビュアー:Plug and Play Japan 市川はるか(右)インタビュイー:経済産業局 近畿経済産業局 黒木 啓良 氏

最後に:ピッチイベントに向けて

ーー黒木さん、ありがとうございました!最後に、2月16日(火)に行われるPlug and Play Japan との共催イベント「J-Startup Kansai Pitch」に登壇される選定企業や視聴者へのコメントをお願いします!

「関西の有望なスタートアップをもっともっと知ってほしいですし、取引やコラボレーションなど、何らかの関わりを持つ機会を見つけてほしいです。皆さまに、J-Startup KANSAI選定企業のステークホルダーになってほしいと考えております。ご参加をお待ちしております!」

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