【ダークファンタジー】 吸血鬼と月夜の旅 -第7話-
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休息:なんてことのない日
これは、彼女らがそれぞれの目的のために続けている長い長い旅の――ちょっとしたある日のことである。
どんな生き物でさえ、たとえ吸血鬼であっても休みなく旅を続けることは、おそらく不可能であろう。 だから、長い旅には休息がつきものだ。
ちょうど今日――森を出て、ルクシアと出会い、例の忌まわしき薬草のはびこる村から去ったあの日から数えておよそ4日目か、エルジェベドらはもう長いこと歩き続けたので一度休もうという話をしていた。