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2023年1月の記事一覧
一章/1話 勇者と剣
今から語る事は、500年前、いや1000年以上前の話になるだろう。
実際、どれくらい昔なのかなんて、詳しい資料なんてないんだけどな。
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その日はよく晴れた日だった。
朝、カーテンを開けると強い日差しが部屋入ってきた。
この部屋には一人しか居ない。この部屋どころかこの家全体に一人だけだ。
名前はサクラ。桜色の長い髪を提げ、眠い瞳を開く。
特に
一章/2話 勇者と魔法使い
何とか家に戻ってこれた。でもこの剣、台座に刺さってただけだから鞘ないね…そういえば包帯みたいな長い布があった。とりあえずこれを伝説の剣(仮)に巻き付けてみよう。あといい感じに肩から掛けて背負う形にした。
そしてもう1つ、大事なことに気づいた。
「あ、結局朝ごはん食べてないよ〜」
なるべく人が少ない時間にパン屋にでも行って買いに行こうと(うちの村のパン屋は開店時間が早いのだ)思っていたけれど、
一章/3話 勇者は身長が低いらしい
「伝説の剣を携えた『勇者様』?ですか?」
予想外の言葉が飛び出してきた。
「そう!私の故郷で古い言い伝え?伝説?みたいなのがあってね、それによると…『世界が魔に支配されんとするとき、1人の勇者が現れ、魔を打ち払わん』ってやつなの!それでね、その勇者の見た目が、『身長が低く、桜色の長髪の少年』ってことになってて、『魔』っていうのは、近頃話題になってる魔王が現れたーとかのことだと思うの。それで勇者の方
一章/4話 「行ってきます」と兄の記憶
てことでラメと一緒に魔王を倒すべく、あと『都市巡り』を完遂するべく(僕としてはこっちが主題)旅に出ることになったわけだけれど、『世界一の刀匠』に会いに行く前に世界一の長老(笑)に会いに行かなけばならない。その長老っていうのはうちの村の長老なんだけれども、何が世界一かっていうと……
「すごくてきとーなんだよね、うちの村の長老」
「ふむふむ、とりあえずそのてきとーなちょーろーさんに『行ってきま〜す』