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LeanUX | アジャイルにユーザー体験を導入してみたい

こんにちは!Another works デザイナーの澤野(ジャンプ)です!
*この記事は2021年9月24日に行ったライトニングトークのスライドを元に作成しています。

今回はLeanUX アジャイルにUXを取り入れる についてお話します。

開発スタイルのモデルたち

ウォーターフォール開発

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ウォーターフォール開発とは、
要件定義からデザイン・実装・リリースまで、各フェーズを順番に進めていく手法です。
各段階は同時に進行せず、ひとつのプロセスが終了してから次の段階に進みます。

アジャイル開発

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アジャイル開発とは、
迅速かつ流動的にソフトウェア開発を行う手法です。
例えば、開発期間を1ヶ月といったように短く設定し、ユーザーのフィードバックをもとにPDCAサイクルを回します。

アジャイル開発はどれだけ開発したかをKPIとして進めていくため、
「製品開発」
と呼ばれています。
ウォーターフォール開発の場合、UXデザインに大きく時間をかけますが、
アジャイル開発では、スピードを意識するあまり、ゆっくりUXを設計するほど時間の余裕がないのが現状です。

Lean UX
反対に、製品開発ではなく、顧客のことを第一に考え開発をすることを「顧客開発」といいます。
迅速かつ顧客目線で開発を進めていく手法です。

LeanUXでは
デザイン思考+アジャイル開発+リーンスタートアップ
この3つを大切にしています。

LeanUXにおける3つの軸

上記でもお話しした通り、LeanUXでは3つの大きな軸があります。
それぞれで大切にすべきことについて考えてみました。

アジャイル開発
・Designer , Engineer が頻繁に議論しながら全員でUXデザイン・実装を行う
・まずは小さく作ってみてユーザーの反応から学び、改善を繰り返す
・ユーザーの反応や市場の状況から学び、優先順位を柔軟に変える

これらはアジャイル開発でも大切にすべき考えかと思いますが、
LeanUXでは、顧客開発をするにあたってさらに意識すべきだと考えています。

リーンスタートアップ
耳馴染みない方もいらっしゃるかと思います。
リーンスタートアップとは、マネジメント手法のひとつです。
コストをかけずに最低限の機能を最低限の時間で開発し、
そこからユーザーの意見を取得し、満足させていくことです。

リーンスタートアップを進めていく上でさらに意識すべきことがあります。

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画像引用:https://blog.crisp.se/2016/01/25/henrikkniberg/making-sense-of-mvp

MVP:実用最小限の製品
MVPをしっかりと見極め適切に的確に開発すべきです。

例えば、速く走る価値を提供するプロダクトを作るときに、いきなり自動車をつくろうとすると、とてつもない時間がかかりますよね。
そして完成度の高いものが出来上がったとしても、顧客は速く走ることに本当に価値を感じてくれるのでしょうか?

リーンスタートアップでは時間をかけて自動車という完成品を作ることはしません。

まず、小さなプロダクトとしてスケートボードを短期間で作って顧客に使ってもらい、「速く走れることに顧客は価値を感じてくれるのか」を検証するのです。

これらをもとにさらにLeanUXを紐解いていきます。

LeanUXで大切にすべき考え

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Aという機能をリリースする結果(アウトプットする)をゴールとするのではなく、
それによってユーザーの行動をどう変えるかという成果(アウトカム)
ゴールとして開発を行うことがとても大切だと考えています。

リリースした結果、ユーザーにあまり使われることもなく
『この機能の成果ってなんだっけ?』
と議論に上がることもよくありますよね。

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LeanUXでは人のパフォーマンスよりチームワークを重視します。

スターのように振る舞うメンバーより、完璧でなくても他のメンバーとコラボできる方が大事です。
一人で完璧なデザインができるユニコーン・ヒーローデザイナーでなくても、
エンジニアやQAと議論しながら一緒にUXデザインできれば短期間で実装可能かつエッジケースまで考慮したUXデザインができます。

ウォーターフォール開発だと
デザイナーが実装のこと全く考えず仕様を渡してくるという悲劇も起きがちですが、
Lean UXではデザイナーとエンジニア・QAが一緒に仕様を検討するのでそのような悲劇が起こらないのではと考えています。

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GOOB”とは”Getting Out Of The Building(建物から出る)”の略語です。

UXデザインで大切にされる原則ですが、
いくら会議室で議論しても答えは出ません。
早い段階で実際にプロダクトを使うユーザーに会ってフィードバックをもらうことが大切です。

LeanUXの強み・弱み

ここまでLeanUXの特徴をお話してきましたが、いかがでしょうか?
あなたのチームはどんな手法で開発を進めていますか?

ここからはLeanUXの強み・弱みを考えていきます。

強み
他の開発手法と比べると
ユーザーエクスペリエンスのデザインを大切にすることで、
より良いものをより早く生み出すことができます。

結果として、プロジェクトサイクルの成功までの時間削減につながります。

弱み
LeanUXではユーザーからのフィードバックをもとに開発を進めていきます。

そのため、まだリリースされていないプロダクトの場合は、
あくまで開発者が仮説立てた考えだけで開発を進めがちになり、
アウトプットが重視された製品になってしまいます。

Dual Track Design

LeanUXの弱みを解決し、より良いものを開発するために
最近私が気になっている手法がDual Track Design(デュアル・トラック・デザイン)です。

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Dual Track Designは
LeanUXにデザインスプリントを取り入れた
手法です。

デザインスプリントとは、
短期間でプロトタイプを作成し、ユーザーにフィードバックを求めるデザイン手法です。
デザインスプリントの特徴は、その間に他のタスクをせずに、プロトタイプ制作だけにコミットすることです。

フィードバックが必要なときに、開発のチームと異なるチームが『デザインスプリント』を実施します。
別のチームでデザインスプリントを実施しているため、開発チームは他の作業を進めることができます。

よって、開発とリサーチを別軸にしているプロセスで、
いままではなかったプロセスにおける時間削減と成功体験を積み上げることができます。

私はDual Track Designを使うことで
優れたユーザーエクスペリエンスをできる限り無駄なく短期間に構築でき、
アジャイル開発に代表されるコミュニケーションスタイルを取り入れることで
部門を横断してコラボしチームの生産性を高められるのではないかと期待しています。

おわりに

そもそもどんなプロダクトを開発するのかによって開発手法はかわってくるのですが、
デザイナーとして、ユーザーが求めていないものを開発することは避けていきたいです。

Another worksではご登録企業様からのフィードバックだけではなく、
タレント様にもインタビューを頻繁に実施しています。
企業・タレント双方にとって満足で価値のある複業クラウドになるためにも
LeanUXの考えを大切にし、開発を進めていきます。

今回のお話の元となったスライドはこちらです

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