「コンビニ人間」を読んで
初めまして、ハルカです。
今回は村田沙耶香さんの小説「コンビニ人間」について、この作品の魅力や感じたことを書きました。読んで頂けると幸いです。
〜あらすじ〜
コンビニバイトを18年間続けている36歳の女性、古倉恵子は日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、四六時中コンビニと繋がった生活をしている。彼女の本来の性格と周りとの関わり、社会での生き方。彼女が選んだ生き方とは。
この本の3つの魅力
①現代の生きづらさを描く
古倉恵子は子供の頃に自分の感情と他人の感情の違いから、他人に合わせることで普通の自分を演じて生きてきました。このように、時に自分の感情を殺して生きている人もいるのではないかと思います。そこに生きづらさを感じている人に、共感出来ることがいくつかあると思うので読んで頂きたいです。
②他人からみた自分
なんで就職してないの?恋人は?女性は就職して結婚して出産するという”普通の人生”。今もこういった固定観念は存在すると思います。恋愛に興味が無い人も、明確な理由がなくとも就職せずバイトをして生きている人もいるかと思います。1つ”普通”というレールから外れた途端に、異端者のように社会から排除しようとする。それが怖いから、他人に合わせて普通を装う。この本はこういうことを考えさせられることが多いと思います。
③どう生きるか
他人に合わせて生きる人、他人に嫉妬しながら生きる人、普通と呼ばれる人生を生きる人、様々な生き方があります。どれを選ぶかはその人の自由です。あなたはこの本を読んでどう思いましたか?あなたはどんな人生を選んで生きますか?と問われているような気持ちになります。こういう感覚は初めてなのでそこがこの本の魅力の一つだと思います。
~感想~
古倉恵子は、コンビニ店員になることで普通の人間になれると言っていましたが、何も考えなくても同じ事をやっていれば問題ないというのは、変化が無いので安心するという所は共感出来ると感じました。しかし、子供の頃の彼女は唐揚げが大好きだったのに、周りに合わせて生きることを選んだ結果、唐揚げに何の思い入れも無くなってしまったことにとても悲しくなりました。
ただ、彼女がコンビニ店員を選んだことだけが、彼女が望んだ唯一の選択なので、個人的には周囲の言葉に負けずにやり続けて欲しいと思います。
少数派の選択をすることは、時に自分に苦痛を与えることもありますが、他人とは違う選択が出来るということは、他人とは違う視点を持っているとも言えると思います。それは、その人の強みになると思います。
私自身も、一人になることが怖くて他人に合わせていた経験があります。ですが、他人に合わせていても楽しい事なんて無かったので、それなら一人でも自分が楽しいと感じた生き方を選ぶべきだと考えています。
この記事をきっかけにこの本に興味を持って頂けると幸いです。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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