210.価値観の違う他人と仲良くなれるのか?ハイネケンの実験動画
人は、何をもって団結し、また何によって分断されているのでしょう。
貫いている信念、大切にしている想い、譲れない誇り……。
様々な感情や感性を持って、僕たちはこの価値観のダイバーシティに溺れないよう、個性を振りかざして生きています。
例えば、トランスジェンダー、フェミニスト、右翼左翼、気候変動論……世の中様々な主張があって、誰もが自分の信念のもとに生きています。
時には、主張同士がぶつかり合うこともあります。
信念のすれ違いによって、争うこともあります。
何が正解で、何が良しとされるのか。
答えを統一するには、世の中はあまりに複雑すぎます。
ただ、そのように信念の分かり合えない人たちは、もう今世では共にいることはできないのでしょうか。
人と人とが分かり合うには。
分断ではなく、団結するには。
その真実が垣間見える一本の動画があります。
大手ビール企業ハイネケンのCMの動画です。
人と人が団結すること
のステップに分かれて、お互いがお互いを知っていきます。
1.THE ICE BREAKER アイスブレーカー
ここでは一緒に木の椅子を組み立てます。
登場している三組の二人の人物は、組み立ての説明書を見ながら一緒に作業を進めます。
「組み立ての専門家だから、わかんなかったら私を見て」
「私はあなたの指示が必要みたいね」
「手伝わせて」
三組のペアは、そうして椅子を完成させていきます。
2.Q & A
「あなたを5つの形容詞で説明してください」
この問いかけに、各々自分自身のことを話します。
「いらだたしい」「献身的」「誤解されがち」「野心的」「攻撃されやすい」など、話しながらも、もう一人はじっくりと聴いています。
「私とあなたが持つ3つの共通点を述べなさい」
これにもお互いが思うことを口にします。
「2人とも男性で、自身があって、自己主張が激しい」などなど。
このQ&Aを皮切りに、お互いが自分自身のことを話し始めます。
ここから先はぜひ動画を観てください。4分32秒の短い動画です。
この先も、「3.BRIDGE BUILDING 橋渡し」というセクションが続きます。
そして……。
「自分の意見を他人に納得させたくても、座って、ビールを飲むことが大事だ」
open your mind(視野を広げよう)
open your world(世界を広げよう)
"共に"というキーワード
動画では三組のペアが登場しました。
しかし、世の中は三つどころか、人の数だけ主義主張があれば、多くの相反する信念や想いが存在します。
ただ彼らはその部分では交わらなかった。
争いは起こらなかった。
目の前の実在する人間と、一緒に過ごした時間を通して、彼らは互いに心を通わせていたのです。
共に椅子を造り、共に話し、聴き、互いを知る。
そして共にビールを飲む。
主義主張は、その体験の前には無力でした。
自分の意見など、目の前の人と分かり合う上で何も必要ないのです。
共にいること。
共に生きること。
共に語り合うこと。
それだけで、人は何にも依らず、ただ単純に純粋に素直に、団結できるんじゃないか。
そう思えるステキな動画でした。
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