マガジンのカバー画像

34
詩や詞
運営しているクリエイター

2022年2月の記事一覧

心はどこまでも

17

その日は空ばかり見上げていた

こんな風に、いつも曖昧な世界の境界を見ることができるのも、夜が長くて朝がおそい冬だからな…

19

夢また夢

よく夢をみる。 昨日見た夢が奇想天外、どこまでもゆく冒険活劇だったから、書き留めておこう…

13

一日のこと

朝 昼 夜 松岡享子さんの訃報を知ったの。 遅かった。 いつも、いつも、いつまでも!

13

光は横ざまに

詩は詩で完結しているのがいいと思うこともあるけど、このときのことは忘れられなくて、ずっと…

27

夜の音

いま聞こえるのは何だろうと耳をすませてみたけど、エアコンの音、テレビの音、窓の外を時々通…

26

薔薇色の雲に寄せて

夕焼けの「薔薇色の雲」は、本当は大半が灰と青と薄い藍が入り交じった暗い雲で、縁だけがすべての暗さを塗り替えるほど強く輝いている。 暗さと同居している薔薇色を見上げたとき、薔薇を薔薇として見るのとは違う驚きに包まれる。 あの夕暮れどきの雲の美しさに何ら意味などはなく、手の届かない存在のようでありながら、驚いているのは他ならないわたしだけに帰属する、いまこのときにしかない唯一なのだと気がついた。 その思いは、かえってわたしを冬の冷ややかさとともに孤独と疎外感で包んだ。どこか

あの子が泣いている

知ってるんだよ。 下手な慰めを言ったってどうしようもない。 でもね知ってるの。見ているよ。…

19