0655_糠に釘
0655というテレビ番組を視聴予約している。今週は「糠に釘」をやっていて、それを期待してカフェオレと待機したのに、金曜日だったので『リクエストの日』。ガッカリ。え?1分くらいのイベントに普通ガッカリしないでしょ。
思いもかけずがっかりする自分がいたので、記事を書くことにした!・・・「思いもかけない」って面白い。
江戸時代(化政期後だけど)は文化の時代で、みな、連歌・発句をしたのだそう。集まれば筆をとり・・・とはいえ、個人のアイディアには底があるもの、オリジナルな連歌を多作したあとは、狂歌などにも走ったそうで。
大店の旦那衆もお世話役と先生の主催する◎◎会(もう、社交です・・・)に集まったそうな。
そんな集まりで人気があったのが、テーマを決めてアイディア(文言)を出し合うというもの。
その一つが「無駄なもの」を出し合う競争だったそうです。
そうした記録は残っているし(どうやら参加者はチェックを欠かさなかったみたいで)、記憶の中にもインプットされて・今も、私たちの文化の一つ。猫に小判、など、普通の会話に登場する。そして、聞いた人はすぐわかるのだ。
糠に釘 豆腐に鎹 笊に水 石地蔵に蜂 沢庵の重しに茶袋 石に灸
猫に小判 犬に論語 豚に真珠 馬耳東風 貝殻で海を干す 暖簾に腕押
(歌詞に登場↑)監修:時田昌瑞(ことわざ・いろはカルタ研究家)様
私も考えてみよう・・・「無駄なもの」「意味のないもの」「くだらないもの」
うちの猫に総合食、とか。←だれにもわからない、しかも、説明すると長い。
それにつけても。
・・・意味がない、というところが江戸の粋だったんだろうなぁ
もう一つ、気になるものがある。江戸時代の会合で流行ったゲーム。
それは「前句付」。
高校の授業で習った「切りたくもあり・切りたくもなし」・・・その単元は忘れられない。国語教師が(私たちを乗せるのが)お上手だったのだろう。とはいえ。
泥棒を捕らえてみれば我が子なり
珊瑚樹の文箱に余る筆の先
このサンゴジュというのがわからくて、質問したところ、サンゴジュという堅い木の枝だ、と教わった。↓これである。
すみません、脱線しました。前句付です。
私は誤解していたのだけど、七・七は、最初にくるのだ。それで前句付なのか・・・
♬切りたくもあり切りたくもなし、とあって
泥棒を捕らえてみれば我が子なり
とつながるんだ・・・。え+そうなの?前に付けるから前句付なんじゃないの???・・・もう一度調べましょ。
ところで、前句付の短句(七・七)には、有名なものがいくつかあって、
「切りたくもあり切りたくもなし」
「あつい事也あつい事也」
「美事なりけり美事なりけり」
「要ぎは残してさっと海に落ち」
「それにつけても金の欲しさよ」
最後の句は、室町末期の連歌師・山崎宗鑑が作ったフレーズ。
という、気取った貴族に言い返した一句。
これを検索したら、なんと!『パタリロ』という漫画がヒットしました。
へぇ。少女漫画ってすごいです。かように江戸は生きている。
話し戻して・・・
みんなで集まってお喋りする話題が連歌とは。江戸時代とはますます面白く思えてきました。
今でもやっているのでしょうか?明治維新の勢いで吹っ飛んだのでしょうか?
さて(時間経過・チクタク)
noteで「前句付」を募集しているのではないか?と思って検索しました。
たったお一人がヒット!でも、三年前の日付で。
リアル世界ではまだ会合があるかもしれない。
そんなことを思った朝でした。