猫の話。おばあちゃん
広ちゃんのおばあちゃんは猫が苦手だ。
嫌い、と、標榜しているが、実は怖い。
小さいころ、怖い猫の映画を見たとか、おばあちゃんのお父さんが猫が嫌いでよく追い払っていたとかいろいろ事情があるらしいが、とにかく、猫が近くに来るとぶるぶるってふるえちゃうみたいなのだ。
だけど、娘が猫を連れて帰ってきたから、どうしても付き合わないといけない。とはいえ、最初は棲み分けして、2階にお客さん、1階におばあちゃんテリトリー。家の中にはいても、物理的に触れ合わないからトラブルもない。居ないふり?そうそう、お互いにいないふり。猫にとっても知らない相手は怖いから、ちょうどよかった。
やがて、おばあちゃんからおやつをせしめるようになるけど、それは別の話。