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剣客商売第9巻 第3話 或る日の小兵衛
小兵衛は朝の雪隠で幻を見た。以前にも師匠の死去のとき、その幻(幽霊?)を見ている。小兵衛は初めての女性だと直感し、会いに行くことにした。おはるには言えない・・曖昧に言って家を出た。
今まで作ったものは「目次」記事でチェックいただけると嬉しいです。
ではでは。机上ツアーにお付き合いいただけますよう。
地図(画像)
➀ー⑬:三里(12㎞位)。往復六里:往きは途中まで駕籠を使った。
事件1通り魔、事件2暴れ馬、事件3復讐
※江戸時代の一里は、1時間に歩ける距離。だいたい4㎞
⑬大久保村清福寺前茶店(目的地)
⑭⑮⑯は、地図を作るための目印。
![](https://assets.st-note.com/img/1698319990015-yaPuUb63cB.png?width=1200)
上の地図は、おきねさんの生存をたしかめるため、というところで、ワンセット感アリ。叔母さまについては、下にマークしました。
(場所)⑭京橋の叔母様の家、⑮叔母さまが好きな菓子舗(茶巾餅)
![](https://assets.st-note.com/img/1698321956084-ng6OmCcPwC.png?width=1200)
地図データ
本文抜書の『51)』等は、文庫本のページ数です。
切絵図はお借りしています。出典:国会図書館デジタルコレクション
兆し
103)白っぽくもやもやしたもの・・・女である。老婆である。
「おきね」
・・・消えてしまった。
105)➀秋山小兵衛が隠宅を出たのは五ツ半ごろであったろう。
106)⑬大久保(東京都新宿区西大久保)の清福寺という寺の近くまで行くつもりなのだ。
小兵衛の隠宅からは三里ほどもあろうか・・・
107)②大川橋(吾妻橋)をわたって③浅草・山之宿の駕籠屋〔駕籠駒〕へ立ち寄り、
「市ヶ谷あたりまで、やっておくれ」
秋山小兵衛を乗せた町駕籠は、④上野山下から御成道を⑤筋違御門外まで来て右へ折れ、神田川沿いの道を西へすすむ
108)やがて、道はのぼりになり、右手に⑥湯島の聖堂の長い塀が見えはじめた。
110)通り魔が駕籠を襲う
113)⑦上野の北大門町にすむ御用聞きの文蔵に後を頼んだ。
市ヶ谷八幡宮
113)秋山小兵衛が、市ヶ谷御門外へあらわれたのは、かれこれ八ツをまわっていたろう。
⑧市ヶ谷御門前には、有名な市ヶ谷八幡があり、
116)市ヶ谷八幡下の〔新花〕という蕎麦屋へ入り、・・・
八幡宮の総門から出て来た三人連れの侍が、秋山小兵衛を見かけ、
「まさに、あのときの・・・」
残る二人は、⑨左内坂をのぼって行く小兵衛の後を何気ないふうをよそおい、尾行
この坂をのぼり切ると、左手は尾州(びしゅう)家の広大をきわめた屋敷。右手は武家屋敷・・・牛込や大久保へ通ずる道だけに、日中の人通りは絶えることもない。←尾行している侍も襲えない
126)小兵衛は、⑩牛込の原野にさしかかっていた。
このあたりは、むかし、⑩下戸塚村の内の椚原とよばれたところ
暴れ馬・・・小兵衛は馬に出くわした少女を救い、馬を鎮める。
131)人だかりへ声をかけておいて、小兵衛は寺院の角を曲がって行った。やがて、道は坂になった。
左側には、⑪小笠原家の下屋敷の塀が長くつづいているが、あたりは一面の野原と雑木林であった。
133)坂道を行く秋山小兵衛の足が、ぴたりと止まった。<5人の侍の襲撃・・尾行していた2人と、浪人2人を連れてきた1人と>
<3人の侍は、不二楼で座敷女中に乱暴、小兵衛に大川に投げ込まれた>
![](https://assets.st-note.com/img/1698321125012-4ijq6cD5XY.png?width=1200)
おきね
137)今の大久保は、国電の・・・当時はまだ、⑫武蔵の国・豊多摩郡大久保村であった。
台地の一角の木立の深いところにある⑬清福寺の門前に茶店が一つ。
<おきねは生きていた>
鐘ヶ淵
141)提灯を手に、秋山小兵衛は夜の道へ出た。
秋山小兵衛が、鐘ヶ淵の隠宅へたどり着いたのは、四ツをまわっていた。
<そのまま寝てしまう>
142)「先生、おきてくださいよう」
「京橋の、先生の叔母さまがなくなったですよ」
小兵衛の亡妻お貞の叔母にあたる人で、名をお静といい、⑭京橋・炭町に住む表具師〔長尾宗仙〕の妻である。
145)先ごろ、叔母が、大好物の、⑮浅草蔵前天王寺の菓子舗〔甘林軒〕の〔茶巾餅〕をみやげに、訪れたばかり。