
バスク食い倒れの旅②芸術と美食を同時に堪能?!Nerua Guggenheim Bilbao☆
バスク食い倒れの旅第二弾ということで、今回は、ビルバオにあるモダンアートの集まるグッゲンハイム美術館内にあるNerua というレストランの訪問レポです!
Neruaのジョゼアン・アリハシェフは、三ツ星を持つマルティン・ベラテサギ氏にも認められた若き実力者だそうで…。緻密な分析と研究で知られるアリハシェフの料理を堪能してきました!
1.行き方
Neruaはビルバオ市内にあり、とてもアクセスがいいです。ビルバオに滞在中の方でしたら、どこからでも徒歩20分以内で行かれると思います。サンセバスチャンからバスでビルバオにアクセスされる方も、ビルバオのバスターミナルから20分ほどで到着します。
この花の犬があるほうが、美術館の正面ですが、犬の左側の階段を降りて、川沿いを少し歩くと、Neruaの入り口があります。(美術館の入り口とは別で、専用の入り口があります)
こんなスタイリッシュ建物の中で食事をするなんて、貴重な体験です。
2.メニュー
今回頂いたのは、こちらのコースです。そして、ヨーロッパに来て初めてノンアルコールペアリングを発見!こちらも試してみることにしました。
アミューズは…ピンチョス!バルでさんざん食べてきて、飽きつつありましたが、、、全然違いました。左から、ポテトとローストした玉ねぎ、ツナのフライ、半熟卵。バスクのピンチョス文化を洗練させています。
次は、トマトとケッパーのジュース。トマトの中には、ハーブオイルを注射器で入れているそうで、一口で食べると、口の中でハーブの香りが弾けます。一つ一つ、トマトの種類も中のハーブも違うので、一口ごとに驚きが!ケッパーのジュースも酸味が程よく、とてもすっきりしていておいしかったです。
次は、サバのオリーブマリネ。シンプルな一皿ですが、薫香のするサバと、さっぱりとしたビネガー、オリーブオイルで、ペアリングの文旦とアニスの辛口ドリンクとよく合います。
ノンアルペアリング
こちらは、エクレア!ですが、中にはローストのきのこと卵のソースが。オニオンがとっても甘くて、上にかかったコーヒーのソースが全体をまとめています。
ホワイトツナ、エシャロット、トマトスープ
レアのマグロとトマトソースの酸味が良くあいます。
ペアリングは、オーツミルクとライムでした。
お次は、アンチョビトリオ!!フライ、ロースト、煮つけ!
一つ一つ全く味わいが違います。フライは、片面だけに衣をつけてサクサクに、ローストは目の前で石をつかって皮目を焼き上げてくれます。そして煮つけは骨付きのまま煮込んだ後、セージのスープで仕上げています。目の前で石焼きは反則級の演出!香ばしい匂いで食欲をそそられました。
魚料理は、ヘイク(メルルーサ)のフライと、唐辛子のコンポート。
サクサクのフライにこれまた初、唐辛子のコンポートを合わせて食べます。唐辛子のコンポートって甘いのか?辛いのか?と恐る恐る食べましたが、答えは、両方。やさしいフルーツのような甘みとみたらし醤油のようなうまみの後に、ピリッと辛みが来ました。色んなフライに合いそう…。
ペアリングのプラムとバルサミコのドリンク。めちゃめちゃ美味しい…。
お肉のメインは、仔牛とパンプキンソース。さっぱりとした味わいで、ここまで魚の脂身を存分に感じてきた後に最高。
デザートはバスクの伝統菓子、カロリーナをモチーフにしたもの。元々のカロリーナは、レモン風味のメレンゲにチョコレートがかかったものがタルトに乗っているお菓子ですが、こちらは、ココナッツクリームといちご、リンゴ、バラのソースでできています。でか!!と思いましたが、いちごの程よい酸味やバラのソースの香りで、不思議と食べられていしまいます…。
最後は、シェフがお茶菓子を持ってきてくれました!マリトッツォのような間にアイスクリームが挟まったお菓子。満足!
3. 最後に
サステナ的視点から一言。サステナビリティを考えると、環境のことに目が行きがちですが、Neruaのように、”伝統”や”文化”にフォーカスすることもとても大事だなと考えさせられました。アミューズのピンチョスから始まり、アンチョビやカロリーナなど、バスクで昔から親しまれている食文化を、アレンジして洗練させて、世界中からのお客さんに伝える。バスク文化への興味の入り口になるし、ストーリーも楽しめて、食事が貴重な”経験”の時間になるなと思いました!
あとは、小さい魚が環境負荷が少ないということを最近知り、サバやカタクチイワシの食べ方が豊富なバスク文化から学べることは多いなとも思いました。小さい魚は食物連鎖の下位にいるため、成魚になるまでに生態系に与える影響が大きい魚より少なく済みます。これから、もっとサバやイワシの美味しい食べ方が増えていくといいですね!
以上、Neruaのレポートでした♪