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つめたくて、あたたかい場

先週、じいちゃんの納骨をした

じいちゃんの骨壺は、とっても冷たい

そこに、じいちゃんは在ないんだと

痛感して辛くなった

骨壺に触れると

手のひらが、キーンと冷える

氷に触れてるみたいに、冷たいの

なんだろう、あの感覚

手で温めてみたけど

全然温かくならなくて

話しかけてみても

もちろん返事はなくて

寂しくなった

骨は、じいちゃんだけどじいちゃんじゃない

今まで支えてくれた、骨だ

骨さん、ありがとう。じいちゃんを支えてくれて

76年間、お疲れさまでした


死後の世界があるならば

今何をしているだろう

ゴルフかな

畑仕事かな

魂は、生き続けるって

本当だろうか

信じるか、信じないかは、自分次第

という事だろうな

わたしは、信じたいから信じる

左脇の下が、ピクピク痙攣し出した

きっと、じいちゃんがツンツンしてるんだ

いや、待て。

カラダからの「休め」サインか。

今日は念入りに、風呂に浸かろう

子供達と共に、

「体」という字は、ほぼ「休」という字じゃないか

体よ、休め。


納骨をする時、

骨壺を納める場所を開くと

4つの白い壺が並んでた

ばあちゃんが、ひと壺ずつ

「 これは、ひいじいちゃんでこれが...」

とずっと説明してたっけな

ほぼ、間違えてたけど。

ひいじい、ひいばあも間違えられてて

びっくりよね

ご先祖様、どうかばあちゃんをお許しください

「 わたしは、じいちゃんの隣に入れてね 」

ばあちゃんが、言った

その時、思った。

いつか、人間は骨になるんだ

ばあちゃんも父も母も、人間というものは

いつか、骨になる

だったら、たくさん楽しいことをしよう

右往左往も、いいじゃないか

泣いたって、悩んだって

いいじゃないか

今、生きている人生を

味わい尽くそう

そのことに、気づかせてくれた

じいちゃん

触れると、つめたいけど

心は、あたたかいよ

私の、つめたくて、あたたかい場

命のバトンを、しっかり握って、生きていく

忘れないよ、じいちゃんの「よっ!」と

手を挙げて迎えてくれる笑顔

手の、ぬくもり

では、またね

have a nice day


最後まで読んでいただき、
ありがとうございます
「 命は、限りあるもの 」
頭ではわかっていても、
中々自分の中に落とし込む時間を
作ることをしていなかったな、と気が付きました
納骨式が終わった後
坂本龍馬の言葉を思い出しました
「 なんでも思いっきりやってみろよ。
どっちに転んだって、人間、野辺の石ころと一緒。
最後は骨となって一生を終えるのだから。
だから思いっきりやってみろよ」
( あした、死ぬかもよ ひすいこうたろう:著 )より抜粋

この言葉と出会った当初は、「 げっ。厳しいな 」
と感じていましたが、
今は、好きなことをして生きていけ
と少し柔らかく聞こえます
今日も、ゆるりと、空を見上げて深呼吸
ありがとうございました







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