波
私は波に揺蕩っている。大嵐が来たら頭を抱えて布団に潜る。凪いでいるときには穏やかに朝起きてヨガなんかしちゃう。波に乗ってる時はルンルンで服ばっかり買っちゃう。自分で乗りこなすことはできない。たまたま波に乗っかることはできても、その後待っているのは転落だ。頭から真っ逆さまに落ちて、波に飲まれる。深く沈んで浮上するには時間が必要だ。海の様子は読めなくて急に時化が来たり、急に凪いだりする。コントロールはできない。ただ揺蕩っているだけだ。
不調の波が寄せている時には静かに眠り、引いている間だけコマを前に進めるような人生だ。きっとこれからもそうなのだろうと思う。気まぐれな海と共存して生きて行く。いつか乗りこなすことができるようになるだろうか。少しでも波が読めるようになるだろうか。波ができるだけ穏やかに凪いでいますように。大嵐が来ませんようにと願って過ごしている。