古着屋さんで気まずかった話

　1月1日元旦のこと、古着屋さんにスカートを物色しに行った時、店員さんが声をかけてくれた。
「着こなしめっちゃいいですね。ここら辺の人ですか？なかなかいないです。服、好きなんですね」
うれしかった。この日はセカストで400円で買ったスカートを履いていて、似合ってないかもって不安だった。営業トークを間に受けて、私は胸を張って古着を物色していった。可愛いスカートを見つけて、鏡で合わせようとした時、さっきの店員さんがやってきて、試着を勧めてくれた。この時にウエストが入りそうかどうかを確認してから返事をすればよかったのだ。私はお腹がめちゃくちゃ出ている。着痩せするタイプなので周りにはあまりバレていないが、実はお腹がぱんっぱんである。のんきに店員さんと話しながら試着室へ向かう。
「この服にスニーカーっていうのが、なんかいいですよね。」
あえてですみたいなドヤ顔でお礼を言ったけど、急いでいて晴れていたからスニーカーにしただけである。ドヤ顔をする資格はない。

　試着室に入って、すぐに気づいた。ウエスト入らなくない？履こうとするけど、ウエスト以前にお尻が引っかかって腰から上にすら上がらない。試着室からやたら早く出るのも恥ずかしくて、十分に時間をつぶしてからゆっくり出る。気づかれないように戻そうと思ったけど、気づかれてしまったので、半分正直、半分嘘で答える。
「ウエストがきつくて…」
本当は履けてません。店員さんは気まずそうな顔をして、
「言わせてしまったみたいですみません」
逆に気まずい思いさせてすみませんと答えると「めちゃくちゃ優しいっすね！」という謎のフォローをされてしまった。めちゃくちゃ気まずい。他の服見てみますって言って物色するふりをしながらこっそり店を出た。でも店員さんいい人だったな。友達になりたい。

　古着のスカートってウエスト細くないですか？大体入らなくて落ち込む。私はこの古着屋さんに毎年年始の帰省時に行っている。もう何年もここで服を買っていないけど、でも可愛い服が多くて、見に来てしまうのだ。もし近所にあったら通って店員さんと顔見知りになりたい。スカートが入らなくても、気まずくならないくらい通いたい。

　かわいいスカート、まだまだ探してます。パンツに合わせやすいスカートを探してる。1番欲しいのはタータンチェックの巻きスカート。いい古着屋さんがあったら教えてください。