第4回リモートで知恵を可視化し、共有する
こんにちは。リモート×プロジェクトベースの働き方 ナラティブベースのハルです。この記事は「リモートワーク ・カルチャーのつくり方」の4回目の連載となります。今日はカルチャーの取り出し方、「知恵の可視化と共有」について書きたいと思います。
対話の場を設ける本当の目的は?
前回の記事「オンラインにおける「第三の場」づくり」では、業務の進行でも雑談でもない第三の場を設けるためのヒントをお届けしました。共有という場そのものを目的にしながら、その先に期待される本当の目的は・・・「再現可能な知恵を共創していくこと」つまり、中長期的なカルチャーづくりです。では、どうやって?
この記事では、第三の場と連動して生まれたナラティブベースのカルチャー共創を促進するツールを2つご紹介します。
カルチャー共創に必要な「慣習化」と「伝承」
ツールが果たす役割について概念的な説明からお話しします。「文化形成」にはまず、手法(実践方法)を共有して「慣習化」していくこと、そしてそれらのベースとなる考え方が「伝承」しやすいようにしていくこと、この2つが必要と考えました。
そこで、ナラティブベースでは、考え方の伝承のために「マインドセットパターン」、実践の慣習化のために「チームリフレクション」という独自のツールを作りました。
考え方を伝承する「マインドセットパターン」
パタン・ランゲージという手法を取り入れ、リモートワークに必要なコミュニケーションのマインドセットのパターンを作ります。
メンバーが大切にしていること、困った時に助かったときの話、はじめはこう考えていたが意識を切り替えたらうまくいったという成功談、そんなとりとめのない話をしてもらう会議(パタンランゲージミーティング)を開き、その内容をグラフィックにしながら、みんなで眺めて対話します。そのなかから有意義なパターンを取り出し、名付けたり、アイコンイラストをつけたりして組織(チーム)の共通言語やマインドセットをつくっています。
※具体的な作成の手法やステップは、「カルチャー共創プログラム」としてサービス提供しています。ぜひお問い合わせください。
実践を慣習化する「チームリフレクション」
もう一つは、考え方の実践として、チームで内省の思考回路(脳内)を見せ合い、我が事化された行動を作り出すことを慣習化するためのフレームワークです。
以下に紹介するのはその一部ですが、共通のフレームワーク(枠組)を使いながら、定例ミーティング(チームリフレクションミーティング)を行うことで、問題解決の思考過程と意思決定を共にします。この慣習化によって、誰もが主体的にPDCAに参加でき、相互関係を高めて、育てあう環境づくりが可能となります。
※具体的な運営の手法やステップは、「チームビルディング伴走」としてサービス化しています。ぜひお問い合わせください。
「ヒント」で考える空気を作り出せ!
これら2つのツールのポイントは、共にルールではないということです。ヒントを共創しながら互いに授け合うことで、相手が考えアレンジする余白を残しています。
リモートでは、見えない相手を管理したくなり、ともするとルールを作ったり、押し付けたりしがちです。しかし、そのルールが相手の主体性や自律的に動くチャンスを奪っていくことはよくあることです。かといって抽象的なあるべき姿を語っても、イメージするものが皆違い、具体的にどんなことなのかがわかりづらい。そのために知恵(ヒント)を伝えるツールが必要なのです。これらは今いる人だけでなく、新しい人にもリモートでもカルチャーを伝える強力なツールとなっています。
オンラインにおける知恵の可視化と共有、いかがでしたか?
なぜ、このような仕組みがナラティブベースに生まれたのかといえば、フルリモートワークの私たちには、オフィスにあたりまえにある「空気」や「雰囲気」がありません。だからこそ、語られたことの中にある、様々な知恵、「そのチーム(組織)が当たり前として意識し、意義をもって繰り返していること」を取り出して共有していくことが重要だったのかもしれません。
そもそも、ナラティブベースとは??
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