NEARCON2023より AI on NEAR: The Future of Work and Governance


講演の主な内容は以下の通りです。

  • AIが生産性向上やコンピューティングの変革をもたらす可能性が大きい

  • 集中化されたAIは社会にとって脅威となり得るため、オープンソースのAIが重要

  • AIにはブロックチェーンが必要で、提供されたAPIではなくマーケットプレイスを通じて報酬を得られる

  • AIエージェントはブロックチェーンを通じて取引や相互作用を行う

  • 将来的にAIエージェントによる企業や公共サービスの運営が可能に

  • 完全なAIガバナンスによりDAOを真に自律的な組織に

  • オープンウェブAIスタックの構築が必要

非常に興味深いのは、AIとブロックチェーンの利用について
以下のような理由でAIにブロックチェーンが必要だとしています。

  • AIが提供するAPIではなく、マーケットプレイスを通じてAIの利用に対する報酬を得られる

  • AIエージェントはブロックチェーン上で取引や相互作用を行う必要がある

  • ブロックチェーンはAIエージェントの通信を暗号方式で検証できる

  • AIエージェントが資源を管理するにはブロックチェーンが必要

  • ブロックチェーンプロジェクトではAIによるガバナンスが有効

つまり、ブロックチェーンを活用することで、AIの利用とインセンティブの設計、AIエージェントの自律性・信頼性の担保、そしてAIガバナンスの実現が可能になると主張しています。

ブロックチェーンなしではこれらを実現することは難しく、AIとブロックチェーンは相補的な関係にあると講演者は考えているようです。
小さいタスクを依頼して処理してもらうというケースを考えたときに、人間の能力をAIが超えると考えられており、そのようになったときにガバナンスや資源の管理を行うのは人の手では行えずブロックチェーンが必要になると考えている。

将来の労働の枠組みでは、現在の仕事がより小さなパーツに分解され、一部はAIによって、また一部はより多くの創造性や文脈、知識を必要として人間によって行われます。AIの作業の検証も人間によって行われ、正確に作業が行われているかを確認します。

この枠組みに基づき、AIエージェントがビジネスを運営することも想像できます。ビジネス運営の多くは情報の変換に関連しており、財務状況や資金流、企業運営の理解が重要です。AIエージェントは、階層的な構造を持たない大規模な組織を管理し、異なるタスクに従事する個人に必要な文脈を提供します。この場合、ブロックチェーンが認証されたパスを提供し、ビジネスのステークホルダーに結果を提示する手段となります。

さらに進んで、国家や都市などのより大きなビジネスを考えると、AI拡張されたデジタルステートやブロックチェーンプロジェクトがこのようなものの先駆けとなる可能性があります。
(どこまで行くんだ?)


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