1日の過ごし方にもカーナビが必要だ
「どんな仕事でも、始めれば終わる」
真理をついていると思う。
超整理手帳でおなじみ、野口悠紀雄先生の言葉だ。
小説家になりたいと思ったのは5年前だったか。
僕はこれまで、ラジオに落語にトークイベントと、とにかく人前で話す趣味に心血を注いでいた。
トークイベントは年四回、さらに落語を年二回。ラジオは月一回収録。
取り憑かれたように喋り続けていたと思う。
そして子供が生まれた。
むちゃくちゃかわいいけど、とにかく子供のために時間を取る必要があった。
休日は自分のために外出することができなくなった。
それでも、エンターテイメントのクリエイターでありつづけたかった。
そして、外出しなくても、誰かと会わなくてもできるエンターテイメントを模索した結果、半ば消去法のように小説家を目指すようになった。
と、ここまではなんかかっこいい。
自分で書いてて、かるくポコチンが勃ってしまう。
才能あふれる男が鬱屈したそのパワーを解放させるかのような出だしだ。
しかしながら、現実は違う。
小説が全然書けない。
いや、書かない。
なぜなら。
小説を書こうとするけど、いつのまにか寝てしまうからだ。
ついついtwitterをやって1時間たってしまうからだ。
DMMを開いてしまうからだ。
「どんな仕事も、始めれば終わる」
ということは、逆も真なり。
小説を書かなければ、小説家になれないのだ。
そこで僕は、ここ数年間、ありとあらゆる時間術や手帳術を試した。
まずは手帳。
うちは一軒家で、3LDK二階建て。
2部屋が子供部屋で1部屋が寝室。だけど子供がまだ小さいので、2部屋のうち1部屋は書斎に使っている。
書斎には会社で使うようなバカでかいスチール棚が4つ並んでいる。
その棚の1段まるまる使って、僕はあるものを収納している。
過去の手帳だ。
なんだかものすごい量の手帳をしっかり使いこなしているまめな人間だと勘違いする人も多いと思うけど、それは誤解。
ほぼ白紙の手帳だらけ。
書けて最初の一ヶ月、あとは大体白紙。次の手帳を使いはじめて、また白紙。
巷にあふれるデジタルツールもたいてい試したと思う。
Googleカレンダーを使ったデジタル管理術。
todoistを使ったタスク管理術とGoogleカレンダーとの連携。
BacklogやAsanaをつかったプロジェクト管理術。
全部だめ。
そこで僕は思った。
これはもう、根本的にやり方を変えなければならないと。
そこで辿り着いたのが、「タスクシュート」という考え方。
・全ての行動を「タスク」ととらえる。
・タスク一つ一つの実行時間を計測し、次にタスク実行する際に参考にする。
・実行時間が合計24時間になるように計画して、あとはタスクを順番に実行する。
特筆すべきは、全ての行動をタスクと捉える、という考え方。
タスクというと、「牛乳を買う」とか、「先方にメールする」とか、「DMMのセールでギャルものAVをチェックする」とかになる。
でもタスクシュートにおいては、「朝起きて顔を洗う」「トイレ休憩」「睡眠」なんかも全てタスクになる。
そして、タスクの全てを記録する必要がある。
うんこに何分かかっているか、計測する必要があるわけだ。
そんなの狂ってると思うだろう。
僕もそう思う。
でも、タスクシュートの第一人者である佐々木さんの本を読んで、目からうろこが落ちた。
佐々木さん、記録って何の役に立つんですか? (ごりゅごcast) 佐々木正悟
佐々木さん曰く、「タスクシュートはカーナビだ」という。
はじめての場所へ移動するときに、カーナビは必須だ。
この道は朝混んでるか40分かかるだろうとか、おおよその目安を持って移動する。
同じように、1日の時間配分にもカーナビも必要だよねと。
うんこに何分かかるのか、朝の身支度にどれだけ時間がかかるのか。
おおよその時間がわからないと、予測ができない。
そして予測をするには、実際に何分かかるのか計測する必要がある。
これがタスクシュートがカーナビだという理屈だ。
カーナビがあると何がいいのか。
それは、明らかな失敗がなくなること。
福岡から青森まで車に移動するのに、一時間という見積もりをする人はいない。
でも、時間の使い方だと、僕らはとたんにそれをやってしまう。
例えばメルマガの配信設定を当初2時間でやりきる予定だった。
現在確認すると、10時間かかっている。
人間の時間感覚ってとにかく曖昧だし、自分に甘くなりがちだということがよくわかる。
時間を効率的に使うためにカーナビが必要。
そのために、自分の行動を記録する必要があるのだ。
---noteではここまで。続きはメルマガにて--
メルマガではnoteではかきづらい具体例なんかを書いています。
ぜひポッドキャストの方も聞いてみてください。2003年からずっとやってます。