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スーラージュと森田子龍
2024年もあっという間に暮れていきますね。今年観た数々の展覧会をSNS投稿を振り返りながら思いを馳せ、こちらにも徐々に投稿しています。時系列が整っていませんが、同じ2024年ということでご容赦ください。
3月には【スーラージュと森田子龍】を兵庫県立美術館へ観に行ってきました。その前に、書人として【呉昌碩生誕180周年記念展 呉昌碩の世界-海上派と西泠名家-】前期展示を観に行ったので、その時から後期と共に【スーラージュと森田子龍】は必ず観なければ!と思っていました。
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呉昌碩の世界-海上派と西泠名家-】
前期:1月13日[土]一2月25日[日]
後期:2月27日[火]-4月7日[日]
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3月16日[土]〜5月19日[日]
コロナ禍で二度延期されたようですが、スーラージュ氏102歳逝去を経て、何とか実現したようです。2人の交流の軌跡は『墨美』を通じて数々の記録が残されており、その経緯が丁寧に解説されていました。また作品も一貫して「白と黒」を根底に、その共通点と相違点を(展示は別々のお部屋でしたが)非常にわかりやすく展示されていました。残念ながら撮影にはかなりの制限がありましたので、少しだけUPします。
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クルミ染料技法をこよなく愛した初期から墨を混ぜて使用した晩期まで、ペインティングでもドローイングでもない(と私は思っています)スーラージュの作品は、私に「線をひく」意味を語ってくれたように思います。即時性、物質性、抑えがたい内的必要性といったことだけではなく、(記号からではなく)明確に表れている運筆とその軌跡の集合体に宿る存在意義のようなもの、また西洋ならではの作家と作品(モチーフ)の間に存在する距離感など、多くの気づきがありました。また墨作品では、文字の伝統に根ざす子龍作品への憧れのようなものも感じました。
残念ながら森田子龍は撮影不可でした。
スーラージュ&子龍作品が、またこうして数十年後に同じ美術館で、次は同じ空間に並んでお目にかかれる日を、今から楽しみにしておきたいと思います。
※追記
兵庫県立美術館学芸員をしておられた尾﨑信一郎氏(現在は鳥取県立美術館整備局 美術振興監)の著書「戦後日本の抽象美術 具体・前衛書・アンフォルメル」にも、森田子龍について詳しく述べておられます。参考文献としてお勧めしておきます!
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具体・前衛書・アンフォルメル
尾﨑信一郎 著
株式会社思文閣
安藤忠雄建築の兵庫県立美術館は、いつ来館しても4次元に吸い込まれていくような空間です。撮影の手が止まりませんでした。また近いうちに訪れたいと思います。
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【スーラージュと森田子龍】
Pierre Soulages and Morita Shiryu
※終了しています
◾️会期
2024年3月16日[土]-5月19日[日]
休館日 月曜日
※ただし4月29日[月・祝]、5月6日[月・振休]は開館、
4月30日[火]、5月7日[火]は休館
◾️開館時間
午前10時-午後6時
入場は閉館30分前まで