ライター脳内会議
ライター稼業は1人で経営者兼労働者兼広報官なわけで、日夜3者よる脳内会議が開催されております。
経営者はバンバン仕事をしなはれーと言い、労働者は楽しさと負荷が均等になることを望み、広報官は外聞を気にして対応の仕方に配慮するよう経営者と労働者に求めます。
そこに親業を担う新キャラも登場した後は、脳内会議はさらに混沌。
誰が主導権を握っているのかよくわからない状態になっております。
例えば、ある月に3ヶ月くらい前の経営判断のミスで、かなりパンパンの工数となっていたとしましょう。
書籍1、漫画のプロット1、レギュラー案件もろもろ。
そこに新たな依頼が舞い込むと、超短時間で濃密なミーティングが開催されます。
うーんむーんと唸りながら、お返事することになります。
正直、お仕事をお断りするというのは、非常に勇気のいることです。
それでも取材と取材が重なった場合はシンプルで、先に決まっていて動かせないものを優先するというルールで対処すればスッキリ。
後から来た依頼がどんなにうるわしい女優さんのインタビューでも、涙を流してお断りします。
しかし、そういったケースは少数で、むしろ判断に迷いが生じる依頼の方が多く、もう何をどうしていいのやら。
お引き受けしたらなんとかなりそうだけど、でも、パンクするかもよ。ラ労
いやいや、あの時間とこの時間を削れば、いけるっしょ。ラ経
だけど、息子っちの突然の体調不良などのバッファーもあった方がいいよ。ラ親
とにかくどちらの判断にするにしても、依頼してくださった人に失礼のないようにね。ラ広
というわけで、うまい定食屋のようなライター業の運営は思いの外、難しい決断の連続なのです。