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「ラ・カテドラルでの対話」 ややこしい登場人物を整理

「ラ・カテドラルでの対話 (Conversación en La Catedral)」は、ペルーの独裁政権下における人間模様を多面的に描いたノーベル賞作家・バルガス・リョサの名作。ただ、話の流れが多面的すぎてかなりわかりづらく、自分のような文学に疎い人間にとっては結構読むのが大変な本でもある。そんなわけで、個人的にお世話になったWikipediaのページをもとに、主な登場人物とその概要を以下にまとめてみた。参考までにどうぞ。

サンティアーゴ・サバラ(サバリータ)

物語の主人公。フェルミン・サバラの息子で、現在は新聞社で働いている。学生時代にはサン・マルコス大学で政治活動に参加。サバリータとかつての使用人、アンブローシオが安酒場の「ラ・カテドラル」で行う対話形式の回想がこの作品の大枠になっている。

アンブローシオ

チンチャ出身のサンボで、父はトリフルシオ。地元で運送業のドライバーを務めていたが、後にリマでカヨ・ベルムーデス、そしてフェルミン・サバラのもとで働く。現在は野犬収容所で働いており、そこでかつての主人ドン・フェルミンの息子であるサバリータと偶然再開することになる。

フェルミン・サバラ(ドン・フェルミン、金の棒  Bola de Oro)

サンティアーゴの父親で、妻はソイラ夫人。実業家。マヌエル・オドリア政権への支持によって財をなし、政界の重要人物となる。彼の経営する製薬・建設会社が手がける業務の多くは、政府から受注した公共事業に関するものであった。

カヨ・ベルムーデス (クソ・カヨ Cayo Mierda)

チンチャ出身の政治家で、オドリア将軍のブレーン。旧友であったエスピーナ大佐(セラーノ)の紹介で独裁政権に参与することになる。実在の人物がモデルになっている

オルテンシア(ラ・ムーサ)

ベルムーデスの愛人。かつては「ムーサ」の名で人気を誇った歌手だった。娼婦のケタとは友人であり、深い関係にある。

アマーリア

アンブローシオの妻で、かつてはサバラ家の使用人であった。その後、アンブローシオの紹介によってオルテンシアの元で働くことに。

チスパス

サンティアーゴの兄。

テテ

サンティアーゴの妹。

エミリオ・アレバロ(ドン・アレバロ)

上院議員を務めており、フェルミンとは友人関係にある。

ポパイ

サンティアーゴの友達でドン・アレバロの息子。テテに恋している。

トリフルシオ

アンブローシオの父。

ケタ

高級宿の娼婦でオルテンシアの友人。

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その他参考書籍

旦敬介訳 『ラ・カテドラルでの対話』岩波文庫(上下) 2018年

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