ロシアの魂を描く ミハルコフとコンチャロフスキー 対照的なふたりの兄弟監督
ここ百年の映画を通してロシア社会を理解しようと試みる時、分かりやすい手がかりを与えてくれるのは『戦艦ポチョムキン』のエイゼンシュテインでもなければ『惑星ソラリス』のタルコフスキーでもない。ソ連国歌の作詞家を父に、社会主義国の特権階級で育った俳優で監督のニキータ・ミハルコフである。麗しい文芸作品から庶民的なメロドラマ、戦争大作に社会派群像劇、外国ロケのロマンス……どれも国際水準の秀作であり、日本にもファンは多い。その彼がプーチンの特別軍事作戦を熱烈に支持し、ウクライナから犯罪