4、本当に欲しいもの〜Yちゃんのお話
※実話のため、プライバシー保護の観点から
少しフェイクを織り交ぜています。
「今日はお帰りになったら、じっくり時間をとって
Yちゃんと一緒に遊んでみませんか?」と提案しました。
私は、Yちゃんのことを大事にしようとするお母様の行動と
Yちゃんがお母様に求めるものがすれ違っている気がしていたので
気持ちを一致させるにはどうしたらいいかなと考えて、
あることにたどり着きました。
「向き合う」こと、です。
一緒に遊ぶためにと体と体が向き合うことは、
実は心も向き合うことに繋がります。
「ええ、でもご飯の支度とか色々することがあって
そんなに余裕がないんです。」と、お母様。
「わかります、家のことちゃんとしたいんですよね。
でも、今日はサボりませんか?
お母さん、お弁当を買って帰りましょう。
栄養のバランスを考えて作られたお母さんの
手料理は、とても良いと思いますし、
そういうのすごく大事だと思ってます。
でも、今日だけ、今日だけ。
Yちゃんとお弁当選んで。お父さんの分も。
お家のことは、明日おばあさまにお願いして。
ごめんなさいねって、甘えましょう。
それで、一緒に遊ぶ時間を作りませんか?
今日、一度それを試してYちゃんの様子を
よくよく見てみてください。
それでも遊びたくないって言ったら、
また別の方法を一緒に考えましょうよ。」
「そうですか・・・わかりました!
そうしてみます。
・・・何をして一緒に遊んだらいいんでしょう?」
「そうですね・・・
お絵描きしようよっていうの、どうでしょう?」
「はい、そうします。」
お母さんの顔が少し明るくなりました。
「Y、帰りましょう!
お弁当、買いに行かない?
帰ったら、お絵描き!お絵描きしない?」
5、に続きます
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