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26歳で子宮頸がんワクチンを受けた話@カンボジア


こんにちは。はるです。

実はつい先日、子宮頸がんワクチン(4価)の2回目を受けてきました。

※今回は少しセンシティブな内容になります。誰かを不快な気分にさせる意図は一切ありませんが、最後まで読まれるかはご自身でご判断ください。また、以下で書いているのはあくまで私の意見です。どうか全てを鵜呑みにはしないようにしてください。


カンボジアのプノンペンで子宮頸がんワクチンを接種できる病院があるんです。ありがたいですね。

結論から言うと、私の場合は2回とも特になんの副作用もありませんでした。打った箇所は1日間くらい筋肉痛のような痛みが残りましたが、それ以外は体調になんの問題もありません。

本当なら、私は高校生までにワクチン接種を推奨されていた年代なのですが、その頃から子宮頸がんワクチンの副作用について世間で話題に上がっており、私の母は私にワクチンを打たせない判断をしたようでした。(もしくはただ忘れていた可能性も否定はできない。)

子宮頸がんのワクチンを打つ、打たないは、現在日本では個人の判断に委ねられてしまっているのですが、国際的には子宮頸がんのワクチン接種は推奨されており、国によっては男子もワクチン接種をしているようです。

私はそのことを最近知りました。

この年齢になって、どうして今頃子宮頸がんワクチンについて調べ出したのか。それは、カンボジアに渡航する前にちょうど子宮頸がん検査のハガキが届いたのがきっかけでした。

カンボジアに行ったらしばらくそういった検査は受けられないだろうからと、去年の夏前に初めて子宮頸がんの検査に行ってきました。

幸いにも、検査結果は異常なし。

それでも今回のこの検査を受け、今まで子宮頸がんワクチンを打っていなかった私は、このまま打たずにいていいのだろうか、と考えるようになりました。

今や日本人の2人に1人はガンになると言われている時代です。(下記参照)その中でも、子宮頸がんは現在ワクチンで予防ができる唯一のガンだと言われています。

また、子宮頸がんは、その95%以上がHPV(ヒトパピローマウイルス)により引き起こされると言われているガンです。HPVの感染を予防するのが子宮頸がんワクチンとなります。


そのことを知って以来、子宮頸がんのワクチンを打っていない自分は、実はすごく損をしており、自らハイリスクを背負ってしまっているのではないかと考え始めました。

もちろん重篤な副作用は怖いですが、現在までの研究結果などを見てみると、その確率はごく低いですし、また、ワクチンと直接関係がなかったものが多いように見受けられました。

このような子宮頸がんワクチンに関する情報はネットで探せば色々と出てくるのですが、私が一番参考にしたのは、日本産科婦人科学会のホームページです。下にリンクを貼っておきます。

この↑サイトの、

こちらの2つのPDFファイルにまとめられた情報を主軸に、他のサイトなども参考にしながら、ワクチン接種するかしないかを考えました。

なぜここのサイトを一番参考にしたかというと、他のサイトと比較して、ここに書かれていることが最も科学的で信頼できる内容だと思ったからです。
(※あくまで私の判断です。)


他にも、大人になってから(20代半ば以降)、しかも性交経験のある女性で子宮頸がんを受けている人がいるのかどうか探しましたが、なかなか良い情報に出会えませんでした。

一度、上記の条件に当てはまる女性が、子宮頸がんの9価ワクチンを自費で受けました、という内容のサイトを見つけたのですが、その後もう一度探そうと思ったら見つけられなくなってしまいました…。

私自身はまさに上記条件に当てはまるので、同じような条件の女性にとって今回のnoteが参考になったら幸いです。

結論を言いますと、私が最終的に天秤にかけたのは、ワクチンの費用と、ワクチン接種によりどれほど子宮頸がんに罹患するリスクを下げられるか、の2つでした。

つまり、ワクチンの費用対効果から、接種するかしないかを決めました。

その中でも私がワクチン接種の有効性のために、特に考える必要性を感じたのは、

・今までに性交渉の経験があるか
・今後さらに新しい誰かと性交渉をする予定がありそうか
・今現在何歳か

の3つです。

と言うのも、今までに性交渉の経験があり、もしもうすでにHPVに感染していた場合、それを予防接種で予防することはできないためです。それでも、予防接種により未感染のHPVに対する予防効果は得られるため、全く無意味ではないと言えます。
(※ここに関してもご自身で調べてください。上記の参考リンクに情報が載っています。)

また、もうすでに結婚してパートナーがいる場合、ワクチンを接種する意味合いは少なくなると考えられます。(新たな感染源がないため。)

もちろん副作用についても考えましたが、上に記したように、子宮頸がんワクチン自体の副作用のリスクは他のワクチンとほとんど変わらないようだと判断しました。


ここでもう一つ、接種するかしないかとは別に、接種する場合、2価、4価、9価のどれを接種するかということを決めなければいけませんでした。

子宮頸がんのワクチンは、予防できるHPVの種類と数によって、2価、4価、9価の3種類が現在あります。9価に関しては、最近ようやく日本でも接種が認められるようになりましたが、日本で9価を接種する場合、全て自費となります。他の先進国ではすでに9価ワクチンが主流になっているようです。

9価ワクチンは予防できるハイリスクHPVの種類が今までの2種類(2価・4価)と比較して増えており、子宮頸がんの予防効果がさらに高くなることが研究により示されています。

こう聞くと、迷わずに9価ワクチンを選択した方がいいように思われます。

ですが、そこで出てくるのが、費用の問題です。

現在カンボジアで子宮頸がんワクチン(4価)を接種すると、1回で費用は95US$(約1万円)です。

ワクチンは全部で3回接種しなければいけないので、合計で約3万円となります。
(日本で接種するよりも安いと思います。)

2価と4価では、子宮頸がん予防に関してはほとんど差のないワクチンのようですが、4価は子宮頚がんの他に良性イボなども予防できるようです。ここら辺もご自身でお調べくださいね。

ですが、9価に関しては、1回のワクチン接種で3万円ちょっとかかります。

つまり、3回接種するので合計約10万円の費用がかかることになるんです。

この値段について知った時、正直、無料で接種が可能だった高校生の時に予防接種に連れて行ってくれなかった親を恨みたい気持ちにもなりました。ですが、今更そんなことを言ってもどうにもなりません。
(当時は9価ワクチンはまだありませんでしたが。)

※これらのワクチンの違いについては、上記に貼ったリンクやその他のサイトで詳しい情報を得られます。今これを書いている時点ではうろ覚えの情報などもあるので、このnoteではなく、信頼できる情報元から情報を得てください。


上にリンクを貼った日本産科婦人科学会のホームページのPDFファイルを参照すると、17歳〜30歳で4価のHPVワクチンを受けた場合、受けなかった場合と比較して、53%子宮頸がんの予防効果が高いことが示されていました。

上記PDFでは特に性交渉の有無については触れられていませんでしたが、17〜30歳の間に予防接種を受けた場合でも、受けなかった場合に比較して子宮頸がんに罹患するリスクが半分以下になるという結果でした。

また、4価ワクチンでは子宮頸がんの約50〜70%を予防できますが、9価では子宮頸がんの約90%を予防できるとの研究結果が示されていました。また、9価ワクチンと4価ワクチンの比較では、9価ワクチンで子宮頸がん予防において、9.9%〜15.3%追加で予防効果が認められるとのことでした。

これら全てを総合的に加味した結果、私は子宮頸がんの4価ワクチンを接種することに決めました。

4価が計約3万円で受けられるのに対し、9価は計約10万円となります。

このことを考えると、あと残りの20%ほどの確率を7万円追加してまでカバーするのはコスパが悪いと考えました。
(ワクチンで予防できる確率の他に、日本人女性全体でどれくらいの方が実際に罹患しているのか、といった全体的な数字も加味して考えた結果です。)

また、今の私には10万円はかなり高額だと感じたのも理由のひとつです。この10万円を高くないと思えるまで待つとなると、今度は年齢が高くなりすぎるとも思いました。

子宮頸がんは20代〜40代の若い年代の罹患率が高いガンであるため、ワクチンを受けるなら早い方が良い、と考えました。

それでも4価の接種は受けようと決めたのは、4価ワクチンの接種でリスクが半減すること、そしてもし摂取せずに将来子宮頸がんにかかるようなことがあったら、接種しなかったことを後悔しそうだと思ったからです。

当たり前ではあるのですが、結局は最後に決めるのは自分です。

何度も念を押して申し訳ないのですが、ここで書いてあるのはあくまで私個人の意見です。年齢やその他の条件(結婚の有無など)によって、出てくる結論は全然違ってくると思います。

接種を考えられている方やわからないことがある方は婦人科のお医者さんに相談するのも有効だと思います。

私は残りの約20%をカバーするためにさらに7万円支払うのは割に合わないと感じましたが、その20%をカバーできるなら10万円払うのも惜しくない、と考える方もいらっしゃると思います。

もしくは、副作用が怖いから打たない、そもそも全体で見たときの罹患率が低いから予防接種をする必要を感じない、と考える方もいらっしゃると思います。

なので、そこはもう個人個人がどうしたいか、どう考えるか、が最終的な判断基準になってくると思います。

どうか、大人になってから子宮頸がんワクチンを接種しようかと考えられている方が、ご自身の後悔がない判断ができるよう祈っています。
(ワクチンの接種を推奨する意図は一切ありません。)

また、予防接種を受けた場合も、100%子宮頸がんを予防できるわけではありません。定期的な検診を受けることも非常に大切で、子宮頸がんの予防に欠かすことのできないものとなってきます。

日本では2年に1回、自治体から子宮頸がんの検査の案内のハガキが届くと思います。それを使えば安く検査を受けられると思いますので、定期的な検査を行いましょう。


以上、私が子宮頸がんの予防接種を受けることに決めた流れや考え方、参考にした資料でした。これらが皆さんにとって参考になれば幸いです。

どうかどうか、ご自分の体を大切にしてあげてくださいね。
自分自身の健康は何よりも宝です。


2021.04.09


*追記*

昨日(2021.08.11)、子宮頸がんワクチン3回目の接種に行ってきました。これで今回の4価ワクチンの接種は終了となります。

子宮頸がんワクチンを3回無事に打ち終えることができて、ほっとしています。

接種から1日経ちましたが、特に副作用もなく、元気です。

接種してくれたお医者さん曰く、最後の接種から1〜2ヶ月もすれば免疫が獲得できると考えてもいいのではないかとのことでした。


このような話はセンシティブだし、中々話題に出しづらい内容でもあるかもしれません。ですが、性別関係なく知っておく必要のある実情だと私は考えています。

女性だけでなく、男性にも知識を持ってもらうことで、パートナーや自分自身を守ることにもつながります。

このnoteをきっかけに、より多くの人が自分ごととして考えるきっかけになれば嬉しいです。


2021.08.12

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