平日にショッキングピンクのブラウスで堂々と歩こう

「平日にショッキングピンクのブラウスを着て堂々と歩く女でいよう」 そう思ったのは退職してすぐの頃、電車に乗って出かけた帰り道。 数ヶ月ぶりに帰宅ラッシュというものに巻き込まれ、人の多さに困惑した。 自宅の最寄りに着いて階段に向かって歩き、ふと周りを見渡してみると、スーツか色味があまりない服を着ている人しかいなかった。 わたし1人だけショッキングピンクのブラウスを着て浮いていた。 無表情で丸まった背中で階段を登る社会人たちの後ろ姿はとても疲れて見えた。 「ああ、日本