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ローマ神話の話1 トロイア王国の生き残り

オデュッセウスやアキレウスが活躍したトロイア戦争。
戦争の勝敗はアキレウスの死を乗り越えたギリシャ軍がトロイの木馬作戦が功を奏し、トロイア城砦を攻め落とすことに成功し勝利した。
この戦争で知将の名声を大きく上げたオデュッセウスの話は、ギリシャ神話の話シリーズのどこかで語りたいと思う。
今回はそのトロイア戦争の敗者であるトロイア王家から始まる話である。

トロイ人たちは新天地を目指し地中海に漕ぎ出した
ギリシャ避けるにしても遠路はるばる

亡命

トロイア王家のアイネイアスと父のアンキセスはギリシャとの戦争に負け、船で戦地から逃げるように離れた。

カルル・ヴァンロー「アンキセスをかつぐアイネイアス」1729年
父を担いで逃げる男気ある逃走

一行はデロス島からクレタ島を経由し、託宣に従い再度海に出てイタリアを目指すことにする。
メッシーナ海峡を避けシチリアをグルリと周るコースでイタリアに向かったが、途中寄港したトラパニ港でアンキセスが病に倒れた。
アンキセスを失った一行は続くイタリアへの航海中に、ヘラが起こした嵐により船は流され難破してしまう。
ポセイドンの助けで北アフリカのカルタゴ王国になんとか到着することが出来た。

カルタゴ王国

アイネイアスはカルタゴに到着した後に、この地の女王ディドと出会う。
やがて二人は恋に落ち、アイネイアスもこの地で終生を過ごそうとイタリアに向かうことを諦めかけるが、そんななかヘルメスがやってきた「君たちはイタリアに行かないとだめだ」と説得を行った。
アイネイアスは泣いてすがるディドを振り切り、再び航海に出た。
ディドは悲しみのあまり嘆き身を投げ自殺した。

( ^ω^)後のカルタゴvsローマはこの時から始まっていたのかも。

イタリア上陸

アイネイアスはイタリアのナポリ近辺にあるクーマエに上陸した。
そこでシビュラと呼ばれる巫女に従い冥府の国へ赴き、亡くなった父のアンキセスと再開する。
アンキセスは「俺らの子孫、ローマの英雄になるってよ!」とアイネイアスに伝えた。
アイネイアスは死んだ父の謎の興奮に従い、クーマエからラティウムと呼ばれる土地へ北上した。

( ^ω^)ラティウムに住んでた人のことをラテン人と呼んだらしい

ラテンvsトロイア

アイネイアスはラティウムの王ラティーヌスの娘のラウィーニアと婚約をするが、近隣国であるアルデアの王トゥルヌスはラウィーニアに恋慕していたが横からかっ攫われる形となったことに激怒した。
トゥルヌス王はトロイアの生き残りに対し宣戦布告を行い、近隣国や部族も巻き込んだ戦争が始まってしまった。

( ^ω^)ラティウムの王ラティーヌスの娘のラウィーニアって早口言葉みたい

ラウィニウムの成立

アイネイアス率いるトロイア残党軍(+近隣部族)vsトゥルヌス王率いるアルデア軍(+ラテン連合国軍)の戦いは烈しさを増していった。
どちらにも多くの死者が現れるが、神の啓示を受けたアイネイアス側が押しきり、最後はアイネイアスとトゥルヌス王が一騎打ちを行い、アイネイアスがそれに勝利し戦争にも勝利した。
アイネイアスはラウィーニアを妻に娶り、トロイアとラティウムの人が入れ混じった『ラウィニウム』という名の新たな街を作り上げた。

次回はローマ建国の祖 ロムルス王の話

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