ツクヨムマッチ本書評「ストーリーとしての競争戦略」


「ツクヨムマッチ本書評」とは

自分に合った書籍探索・生成サービス「ツクヨム」を使ってマッチした本についてサービス開発者が自ら「書評を書いていく」コーナーになります。
このコーナーの目的は以下です。

  • (もちろん)ツクヨムの知名度の向上

  • (もちろん)ツクヨム開発者自体の知見アップグレード

  • 将来のツクヨムの本生成アルゴリズムの向上のための材料集め

※「ツクヨム」についてのご説明はこちら

本の紹介「ストーリーとしての競争戦略」

今回ご紹介する本は、『ストーリーとしての競争戦略』です。言わずと知れた名著で、今回はこれから事業を育てていく身として、どのようにツクヨムを育てていくべきなのか、名著に学ぼうとこの本を選んでおります

知見まとめ

本書は、従来の「競合他社との差別化」という視点だけでなく、それらの打ち手を「つなげ」、一貫した“ストーリー(動画)”として捉える必要性を説いています。単一の施策(静止画)だけでは競争優位は生まれず、施策が互いに因果関係を持って連動し、顧客への独自の価値提供へとつながっていく――この全体像こそが「ストーリーとしての競争戦略」の要点です。

  • 「違いをつくる」と「つなげる」
    戦略とは「他社と違う打ち手」を重ねるだけでなく、それらをしっかり結び合わせ、相乗効果を発揮する形に仕立ててこそ長期的な利益をもたらすという発想が大きな特徴です。

  • 戦略ストーリーの3要素:強さ・太さ・長さ

    • 強さ: 因果関係のしっかりした論理。

    • 太さ: 一石何鳥にもなる施策が重なり合う幅広さ。

    • 長さ: 将来的な拡張性。
      これらを満たすストーリーこそが持続的な競争優位を生むとされます。

  • 「一見して非合理」を全体で合理化
    他社がすぐに真似しにくい“非合理”に見える施策を要所に組み込むことで、差別化と模倣困難性を高める。部分だけ見ると「よく分からない」施策も、全体のストーリーの中では理にかなう――ここが競争優位を持続させる秘訣です。

  • 骨法(10項)
    「エンディングから考える」「失敗を避けようとしない」「賢者の盲点を衝く」など、複数の骨法(具体的な着想の仕方)が提示され、実務に落とし込めるようなヒントが多く散りばめられています。

コメント

『ストーリーとしての競争戦略』は、企業がどのように競争優位を築き、それを持続させるかを、静止画ではなく動画(ストーリー)として再考する意欲的な一冊です。既存のビジネスモデル論やSWOT分析に留まらず、「打ち手をどう連動させるか」という視点を深掘りしているため、経営戦略に携わる中~上級者にとっては新鮮なインスピレーションを与えてくれるでしょう。

一方、具体例は多く紹介されているものの、内容の抽象度はやや高く、「一見して非合理」や「キラーパス」などの概念をどう自社の文脈で具体化するのかは読者側の大きな工夫が必要です。
(他者事例具体による抽象知見の理解度向上はされているが、それをまた自社の文脈で具体化するのはかなりハードルがあるように思える)

一方で抽象的な知見については同じような内容を異なる側面から繰り返し記載しており、この部分については考え・理解させられます。
経営者や事業責任者はもちろん、プロジェクトリーダーや新規事業企画などの立場で「他社が簡単に真似できない持続的優位を築きたい」と考えている方におすすめの一冊、と言えるでしょう。

今後のツクヨム開発ヒント

「ツクヨム」のストーリーはどうあるべきなのか、これについてはまた別の記事でガチで考えて書くこととします。

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