いつもの喫茶店+α
昨日の朝、週末によく訪れる、
私にとってのいつもの喫茶店に行った。
そのお店の木製の扉の内側には
小さなベルがついていて、
それをカランと鳴らしながら扉を開けると、
カウンターで黙々と作業をしている
マスターが、顔を上げ
穏やかな声で「いらっしゃいませ」と言う。
コーヒーの香りが充満した
焦茶色とクリーム色の内装の店内は
こぢんまりとしていて、照明も控えめで、
とても静かだ。
私はいつもの席に座り、
いつものコーヒーとトーストを頼む。
注文したものを待ちながら
ぼんやりと辺りを眺めていたら、
店内の絵や飾り物が
さりげなくクリスマスモチーフのものに
変わっていることに気づく。
そうしているうちに席に届いた
とっても美味しいコーヒーとトーストを満喫し、
豆を一週間分だけ買って帰る。
…と、こんな風に書くと、
とても静かで穏やかな時間のようにも
思えるけれど、実はそうではない時もある。
なぜなら、この寡黙そうな印象のマスター、
ものすごくシャイで人見知りなだけの、
大変なお話し好きなのだ。
そのため、店内にお客さんが少ない時限定で、
この流れに
“マスター怒涛のコーヒートーク”
の時間が加わる。
そして昨日はたまたまそんな日で、
ほとんどこちらから話を振ることは
ないから、聞く一方だったのだけれど、
たまに訪れる、こんな風に自分の
知らない世界についての話を聞く時間も、
結構好きだったりする。