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#2 消費される世の中で
こんなに秋を感じて、秋を恋しく思った秋が今まであったか…。そんな時間を過ごしていた気がする。
でも一昨日あたりからめちゃくちゃ寒い。これだ、冬は。これこそ冬だ。というとげとげしい寒さが訪れている。
時間は過ぎて、季節は変わり続ける。11月も中旬を過ぎて後半だけど、10月がどんな1ヶ月だったかを振り返っておこうと思う。
ワクワクとトキメキを大切に
10月の思い出は、何と言っても庄内を満喫したことだ。連休で母と遊びに行った鶴岡。そして、知り合いを頼りに暮らしに行った遊佐での3泊4日。
山形暮らしは4年目だが、外に出れば出るほど、新しい出会いと発見があるのが本当に楽しい。
もともと何でもやってみたい!面白そう!と興味を持ってしまうタイプではある。いろいろな情報をサーチしたりキャッチしたりすることも嫌いではない。だが、ただ情報として見るのと、実際に体験して感じるのは全然違う。生きている感じがする。
一番感動したのは羽黒山だ。マイナスイオンとかよく言うが、まさに自然を「体感」した。元気がない時に行けば力が湧いてくるんじゃないかと思う。わざわざ海を越えて訪れる人がいるのもよくわかる。
そして、羽黒山で磨かれた「感覚」が生きたのが、2週間後に行った遊佐町での滞在だ。鳥海山の麓にある美しい湧水に恵まれた町。町を歩きながら空を見上げると、どこからでも鳥海山を見渡せた。ちょうど鮭のつかみどりの時期で、鮭の遡上の話を聞けたのも面白かったし、そこでとれた鮭を捌かせてもらっておいしくいただいた。
遊佐には、地域で楽しく生きている人たちがいる。一言で言い表せないけれど、一言で言うと「おもしろい」町だ。もともと庄内出身の人もいれば、外から移住してきた人たちもいる。ちゃんと理解はできていないが、よそものと異なるものを受け入れるスタンスがあるというところだろう。そもそも遊佐町のことを知ったのは、地域みらい留学という国内留学型のプログラムからで、良いとおもったものをまずやってみるというトライの精神が根本にあるのだと思う。
ただ、いろいろな地域にお邪魔しながら感じるのは、おもしろくて新しい取り組みをしているようなところでも、常に課題や取り組むべきタスクがあるということだ。何事もそうだろうと思えるところではあるが、何が他と違うかというと、そこに前向きなエネルギーを持って取り組んでいる、生きている「人」がいるというところだと思っている。そういう人たちのもとには、おもしろいことに似たような人たちやそのエネルギーみたいなものが集まる。
総じて、生きるエネルギーが必要なときは、エネルギーのある環境に飛び出してみるのが一番いいと思う。
「今」を味わいながら
考え事と体験を往復しながら、今の時代を生きていると情報のサーチとキャッチは当たり前で、そういう空間と自分を切り離すことが難しいということを感じている。情報が溢れていて、時間や場所という単位での空間をいくらでも越えることができるから、目の前の景色や「今」という時間を味わうことが難しい。
一つのトピックを調べると、芋づる式に次々と情報が出てくる世の中で頭がパンクしそうになるときがある。でも今後も情報は増えるばかりで、生き方も選択肢も「いろいろ」だ。「自分らしさ」が大切にされるようになっているが、そもそも「自分らしさ」なんてあるんだろうか。そういうモヤモヤが常につきまとう。
そんな時間を過ごしながら、消費されていく情報や記憶の中で、唯一残ったものが核になると思いたい気持ちもあるが、せっかくなので休学ライフは文章として形に残してみようと改めて思った。
書きたいことトピックはたくさん浮かぶのに、文章として形にするのに時間がかかる…。次回は、無名人インタビューを受けた話を書こう。