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【私と食と#1】フィリピン料理を食べながら

フィリピン人との交流

知り合いからの紹介で、日本で働くフィリピンの人たちに日本語を教えている。

一応アルバイトなので、ちゃんと授業したほうがいいよなあと思いつつ、日本語教育に関わる資格も知識もないので、よくテーマトークという名のただの雑談をする。ノリと勢いの勉強会だが、彼らには日本のことを知ってもらえるし、私もフィリピンのことを知れるから、自己満足かもしれないが悪くない形だと思っている。

そんな中、特に私が得意なテーマ「食」だ。相手の関心度も高いと、一層盛り上がる。

初めてのナマズ料理

先週、参加者の一人が手料理を持ってきてくれた。その名も、"Adobo sa Gata"。東南アジアの料理って感じがする、ココナッツミルク煮込みだ。日本語の練習として、料理の説明をしてもらったのだが、具材はナマズとナスと言っていた。…ナマズ??
パッと見た感じナスしか見えなかったので、何となく聞き流した。

家に帰って、いざ実食。
正直なところ、食べ慣れないものを食べる前の抵抗感を少し覚えた。でもちゃんと美味しそうな匂いがしたので、思い切って食べてみた。

うーん…、おいしい!
最近おいしさを知ったナスの食感に、ココナッツミルクの風味が相まって美味しかった。

二口目、パクり。
…痛っ!?
痛みの正体はナマズの骨だった。川でナマズを釣るというエピソードを聞いていたから、生臭さを想像してしまい、一瞬おおぉっとなった。
でもそれは想像で、ちゃんと臭みが消されていた。

完食。

さすが。食べ慣れているフィリピン人だからこそ、美味しく食べる方法を知っている。そんな手料理を食べれてありがたい。

何よりも、料理をシェアしようと思ってきてくれる、その人の気持ちがうれしい。

大学生でひとり暮らしをするようになってから、人とご飯を食べること、食べ物をシェアすることに特別感を覚えるようになった。

食のシェアは、人と繋がる手段だと信じている。だから、食文化は興味深い。

そして…

10月も終盤。休学ライフの1/12が終わろうとしている。

心と時間の余白があるからこそ感じられること、気づけることがあると思う。
余白が生み出すのは、生きている中のちょっとした出会いと経験の一つ一つを味わえる余裕。

それが、私に生きている実感をもたらしてくれる、私の豊かさなんじゃないだろうか。と最近思う。

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