【企業分析】日本メドトロニックの歴史・事業内容・強み・弱み・将来の展望
はじめに
ご覧いただきありがとうございます。
このページでは、転職活動や営業活動を行っている方向けに、日本メドトロニック社の歴史・事業内容・強み・弱み・将来の展望について紹介していきます。
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それでは、日本メドトロニック社の企業分析を始めてまいります。
日本メドトロニック社の企業分析
歴史
日本メドトロニック株式会社は、アイルランド、ダブリンに本社を置くメドトロニックの日本法人として1975年11月17日に設立。本社所在地は東京都港区、代表取締役はロブ サンドフェルダー氏、従業員数は約1,500名(2021年11月現在)。事業内容は医療機器の製造、輸入および販売である。
出典:
・メドトロニック会社HP:https://www.medtronic.com/jp-ja/about/medtronic-in-japan.html
親会社であるメドトロニックの沿革は以下の通り。
■1949年 ガレージギャング
電気工学の大学院生だったアール バッケンと、新進気鋭のエンジニアである義理の兄パーマー ハーマンズリーは、医療用電子機器を中心とした修理事業を開始しました。これがMedical(医療)とElectronic(電子工学)という2つの単語を組み合わせた、Medtronicの名前と誕生の由来です。彼らは、自分たちの科学的な知識と起業家精神を、人々を助けるために活かそうという情熱と深い道徳的な目標を持っていました。仕事の量が増えるにつれ彼らは従業員を数人増やし、自らのことを「ガレージギャング」と呼ぶようになります。これは、ハーマンズリー家のガレージと木工作業場として使われていた2台の有蓋車(鉄道貨物列車)を利用した質素なオフィスにちなんだものでした。
■1957年 世界初の電池式ペースメーカー
1957年、ハロウィンの日にミネアポリスで停電が発生した際、開心術後にしばしばペースメーカーの接続が必要だった患者さんの命が危険にさらされました。当時のペースメーカーは、大きくてかさばる箱をカートに乗せて、コンセントに差し込んで使用するものでした。患者さんを心配したミネソタ大学の心臓外科医は、電池式のペースメーカーを作れないかとアールに尋ね、その4週間後、この画期的な装置が人々の命を救い始めることになりました。熟練したパイロットだったパーマーが全米を飛び回り、このペースメーカーを顧客に届け、ほどなくして、メドトロニックの「ウェアラブル(身に着けられる)」ペースメーカーは、世界中の医師へと出荷されるようになったのです。さらに1年後、メドトロニックは体内植込み型ペースメーカーを開発しました。
■1974-1979年 企業としてのシチズンシップ
世に先駆けて男女雇用機会均等やマイノリティサプライヤープログラムを導入し、メドトロニックは世界の良き一員であることを示しました。1979年、メドトロニック財団(USサイト)(opens new window)が設立され、メドトロニックのミッション第6条の主旨である企業としてのシチズンシップへの取り組みも強化されていきました。 同年、メドトロニックやバイオメディカル業界、顧客や患者さんに対して複数かつ重要な貢献を果たした技術系社員を表彰する、バッケン ソサイエティも設立されました。
■1977年 人工心臓弁
1977年、新しい機械式心臓弁を発売しました。この製品の傾斜した円板弁は、弁のデザインにおける重要な進歩であり、その後約四半世紀にわたって世界中の医師に選ばれ続けました。
■1983年 神経刺激療法分野への参入
メドトロニックは、電気刺激を用いて心臓のペースを調整する科学研究に基づき、フランスの医師と協力して、世界初の運動機能障害治療のための脳深部刺激療法(opens new window)を開発しました。
■1996年 植込み型除細動器
10年間にわたる研究開発投資が実を結び、心臓の鼓動が速くなる「頻脈」を治療するために設計された最初の植込み型除細動器を発表しました。
■2002年 初の遠隔モニタリングシステム
メドトロニックは、特定の患者さんのデバイスの情報を、インターネットを介して認定された医師に安全に送信することを目的とした、CIED(心臓植込み型電子デバイス)のシステムとして業界で初めての遠隔モニタリングシステムを導入しました
■2015年 コヴィディエン社と統合
コヴィディエン社とメドトロニックの広範な能力を結集することで、医療における重要な課題の一つを解決するためのメドトロニックの取り組みが強化され、より多くの人々を、より多くの場所で治療することが可能となりました。
■2016年 糖尿病治療の突破口
メドトロニックのハイブリッドクローズドループテクノロジーを搭載したインスリンポンプシステムが、1型糖尿病の患者さんにインスリンを常時自動的に投与することができるFDA(アメリカ食品医薬品局)に承認された初の機器となりました。
■2020-2021年 パンデミック下でのミッションに基づく行動
COVID-19が世界中を席巻したとき、メドトロニックはミッションに指針を求めました。最初の数カ月間で、パンデミックの最前線で活躍する人々を支援するため、人工呼吸器の生産量を増やし、持ち運び可能でコンパクトな人工呼吸器の設計仕様を公開しました。また、医療従事者向けにバーチャルケアや遠隔医療ツールを作り、医療従事者が患者さんを遠隔で管理できるようにするための遠隔機器管理技術の開発を加速させました。
出典:
事業内容
ここでは、親会社であるメドトロニック社の事業内容を記す。
メドトロニック社は、世界中の医療機関、医師、臨床医、患者を対象に、医療機器に基づく治療法の開発、製造、販売を行っている。同社は1949年に設立され、アイルランドのダブリンに本社を構えている。事業部門として、以下の4つがある。
■心臓血管ポートフォリオ部門
植込み型心臓ペースメーカー、除細動器、心臓再同期療法装置、心臓アブレーション製品、挿入型心臓モニターシステム、TYRX製品、遠隔監視および患者中心のソフトウェアなどを提供している。また、大動脈弁、外科用弁置換・修復製品、血管内ステントグラフトおよび付属品、経カテーテル肺動脈弁、経皮的冠動脈形成術製品、経皮的血管形成術バルーンおよび製品も提供している。
Ø 製品の強み
メドトロニックは1957年に世界で初めての電池式体外型心臓ペースメーカーを開発。それ以降、循環器領域をはじめとする様々な領域で多くの製品を生み出している。たとえば2017年に薬事承認されたリードレスペースメーカは、重さ1.75gと世界最小(2018年4月現在)。従来のペースメーカーのように本体を皮下に植え込むのではなく、カテーテルを用いて心臓内に送り込み、直接心室に留置できる。これにより、胸部の皮下ポケットやペースメーカー本体と心筋をつなぐリード(導線)に関連する合併症のリスクをなくすことができる。
加えて、近年注目を集めているのが、低侵襲の植込み型心臓モニタ。従来製品比87%の小型化に成功したこの製品は、挿入のための手術時間を短縮できるように手技は簡略化され、植込みが完了するまでの時間はわずか15分程度。専用ツールで患者さんの皮膚を小さく切開するだけで、手術を必要としない。また、植込み後は最長3年間の継続的なモニタリングが可能となり、入浴や運動といった日常生活に支障が出ることもない。
Ø シェア
循環器系医療機器におけるメドトロニック社のシェアは2020年度で約3割を占め、同分野のリーダーとしての地位を確保している。
■医療外科分野
外科用ステープリング器具、血管シール器具、創傷閉鎖器具、電気外科製品、外科用人工知能およびロボット支援手術製品、ヘルニア用機械器具、メッシュインプラント、婦人科および肺製品、疾患治療のための各種療法、さらに低侵襲消化管・肝臓診断および療法、患者モニタリング、気道管理・換気療法、腎臓病分野の製品などを取り扱っている。
■ニューロサイエンス・ポートフォリオ部門
脊髄外科医、神経外科医、神経内科医、疼痛管理専門医、麻酔科医、整形外科医、泌尿器科医、インターベンショナルラジオ医、耳鼻咽喉科医向けの製品、およびエネルギー手術器具を組み込んだシステムなどを提供している。また、画像誘導手術や術中画像処理システム、ロボット支援脊椎手術に使用するロボット誘導システム、脳とその周辺の血管系に対する治療法も提供している。
■糖尿病事業部門
インスリンポンプと消耗品、持続的グルコースモニタリングシステム、スマートインスリンペンシステム、消耗品と用品を提供している。
各事業部門の構成割合は以下の通り
Cardiovascular:心臓血管ポートフォリオ部門
Medical Surgical:医療外科分野
Neuroscience:ニューロサイエンス・ポートフォリオ部門
Diabetes:糖尿病事業部門
出典:
・バフェット・コードMedtronic plc【MDT】:https://www.buffett-code.com/company/us/0001613103/
・Investopedia How Medtronic Makes Money:https://www.investopedia.com/articles/markets/021316/how-medtronic-makes-money-mdt.asp#:~:text=Medtronic%20(MDT)%20is%20a%20medical,%2C%20restorative%20therapies%2C%20and%20diabetes.
・QSIGHT CARDIOLOGY MEDICAL DEVICES SHERE SHIFTS :
https://qsight.guidepoint.com/cardiology-medical-devices-share-shifts/#:~:text=Medtronic%20saw%20a%20downward%20shift,to%202020%20across%20all%20subsegments.
・医療機器転職BiZ メドトロニック:https://md.ten-navi.com/feature/2/
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