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未来なんて誰にもわからない
2011年 7月23日
東日本大震災から4か月、日本はまだまだ震災が起こした未曾有の被害に苦しんでいる頃だったな。
10年前の今頃。パパは登戸の、深夜の産婦人科のロビーに1人、腰掛けていた。
これから自分が目にする人生で初めての瞬間を、おそらく初めて経験するであろうその感情を、全く上手く表現出来ないまま、ただ過ぎる時間に戸惑っていた。
時々やってくる僅かな不安や心配と闘い、それでもたまに溢れてしまう小さな笑みを器用に押し殺しながら。
翌朝。
その小さな小さな体からは想像出来ないくらいの大きな産声をあげ、君は誕生した。
あれから10年、悠真や、パパを取り巻く環境は大きく変わった。
悠真が4歳半の時にパパは1人、別々に暮らす事を決めた。 小さかった葵に比べ、悠真とはそれなりに一緒に暮らした時間が長かったのもあって、きっと寂しい思いをさせてしまったことと思う。
とはいえ、早々に子離れをする事を余儀無くされた子煩悩なパパがその寂しさに打ち勝つのには相当な苦労があった事も想像に難くないと思う。 (ひとり親になったママの苦労に比べたら大した事ないかもしれないけど)
10年前の自分に、今の世界や生活を少しでも想像できたかって考えると出来てるはずもなく、ハッキリ言って1ミリも想像通りにはいっていない。 これからの10年だって同じ、10年後の世の中なんて誰にも分からない。
ただ一つわかってる事は、世界は常に変化し続けていて、その変化のほとんどは自分の力ではどうにも止められない事だってこと。
少しでも気を抜いて立ち止まっていようものなら、その時代の変化の大きな波にすぐに飲み込まれてしまう。
必要なのは変化を恐れず自分も変わり続ける事と、自分の力で守れる人を大切にする事。
4歳半で人生の大きな変化を経験し、寂しさや、憤りや、無力さを感じることが出来た悠真にはそれが出来ると、パパは信じてる。
悠真がこれを読む頃は学生なのか、社会人なのか、もしかしたら起業しているかもしれないね。
将来が楽しみだ。
悠真、10歳の誕生日おめでとう!
これからの10年も、一緒に楽しもう!
ps..,パパは今、月末の悠真と葵や友達みんなと行ける一泊二日のキャンプを待ち遠しく思ってる。
今年も思い切り遊んで、夏休みの思い出を作ろう! ちなみに去年酔っ払って転んで出来た両足の傷跡はまだ消えない。
2021.7.23 パパより。