【志大学校 中村祐木】後編 何も無いからなんでもやれる 初回記念連載インタビュー②
前回の「はたらくあなたの物語」では、中村さんの壮絶な人生が赤裸々に語られた。
中村さんはどのように人生を立て直したのか。
そして自分の中に‟ぽっかり空いた穴”をどのように埋めていくのか。
中村さんの中に眠る一つ一つ想いや生き方が、その輪郭を取り戻す後半戦。
愛するとは。生きるとは。
一つの出会いで、中村さんの人生は大きく変わり始める。
第4章 それでも僕は「愛」したかった
―その女性との出会いで、人生が大きく変わっていくんですね。
そう、こちらが尋ねると、中村さんは恥ずかしそうに笑った。
人の人生は思いもよらない瞬間に、唐突に歯車が嚙み合って周るもの。
フィーリングが合うとしか言いようがないのですが、僕は彼女とのメッセージのやり取りに心が救われる感覚を覚えたんです。
僕は彼女と付き合うことになり、水商売も辞めて、愛知県の工場で働くことを決めました。
彼女と一緒に暮らす新しい街の景色を眺めながら、一生をかけて、彼女を幸せにしていきたい。もう一度人生を立て直して強い男になりたい。
そう感じている自分がいました。
彼女との生活は本当に刺激的で、自分にとっては、透き通るような潤った日々でした。
彼女との出会いもそうですが、彼女を通じて出会う人々と出来事に僕はどんどん心惹かれていくんです。
彼女は敬虔なクリスチャンで、次第に僕も一緒に教会に行くようになります。僕の世界にはキリスト、聖書、真理といった心安らぐものは一切なかったからこそ、新鮮で心から感動しました。
牧師や兄弟姉妹たちが、神様について、聖書について、信仰について教えてくださって、そこから、自分の人生に無かったインスピレーションをたくさんもらう日々。
僕にとって聖書との出会いが人生への無知さとの出会いそのものだったんです。そこから、人生の本質、人間の本質、人に託された天命や使命への悟りを求めて、ひたすらに勉強を重ねるのです。
釈迦、西郷隆盛、マックスウェーバー、出光佐三、ジョンミルトン、ルターなど、ありとあらゆる魂を持って、使命に生きた人々の人生を本から学びました。
教会に一緒に通う兄弟たちは、僕にドストエフスキーの作品『カラマーゾフの兄弟』を手渡してくれました。
色々な本をがむしゃらに読み続けてきたけれど、ことさら、古典作品が人の命の尊さ、人生への感動を教えてくれたんです。
第5章 何もないから何でもやれた
「この一冊で、人々を救うんだ」
そういう意気込みで、1ページ1ページを読み進めていきました。
気が付けば、4年もの間、工場での昼休憩も、仕事終わりもひたすらに読書をしていたんです。
そして、日本古来の修行僧に習って、冬の朝、お風呂場の窓を全開にして、冷や水を被るんです。
本から得た大切な教えを何度も何度も唱えて、自分の血肉に流し込む。
周りに変わり者だと笑われても、1冊1冊の本に濃縮された人生の本質を見出すために、ひたすらページをめくり、修行を重ねました。
僕には何もなかったし、どうしたらいいかも分からなかった。しかも、偏差値は28で、高校も出ていないどころか、中学もまともに通っていない。
でも、だからこそ、誰よりも挑戦していたんです。できることは何でもやろうと。
周りからは沢山バカにされて、もちろん中卒の僕は学歴では誰にも勝てません。
でも、東大に入る人たちに負けないくらい、”学習歴”を重ねようと誓ったんです。
誰かのために生きたい。その一心でした。
自分の愛の居場所が分からなくて苦しんだ10代がありました。そうして重ねた失敗と絶望と魂を込めた修行の日々が、今の志大学校の志啓育に繋がっています。
愛や人の想いは無限だと、僕は感じています。切実な想いと愛の実現さえあれば、多くの人々を救うことができると今も信じているんです。
一人一人の人生には、その人だけの使命がある。
その使命を二人三脚で発見し、人生を立てていくこと、物心両面の幸せを築いていくこと。
これが今、僕の目指す愛の形であり、志大学校が背負う使命なんです。
あの頃の僕のように、
愛に飢えて路頭に迷う人、
道を外れてしまう人、
現状に苦しんでいる人、
切実に誰かを助けたいと願う人が、
世界にはあふれている。
僕はそんな人々を救っていきたい。
僕が10代の頃に出会った仲間たち、
鹿児島で可愛がってくれた精肉店の先輩や社長、
本当の愛を教えてくれた女性、
そして、教会で信仰に励み、色々なことを教えてくれた兄弟姉妹たち。
彼らが僕の人生をその時々で立ててくれたように、
僕は今日も誰かと向き合い、
愛を届ける人生を生きていくだけです。
第6章 一人一人の使命を育む志啓育事業
—中村さんは壮絶な自身の人生を話し終えると、今と未来について熱い想いを語り始めた。
2024年、志大学校は創業して4年目に入ります。
会社の歴史としてはまだまだ短いながらも、
これまで多くの学生が巣立っていきました。
一つ、自分の人生の志と哲学を立てる(基礎)
一つ、実践的なスキルを体得する(応用)
一つ、志を行動に変えて具体的な実践者になる(実践)
大きく分けて、この流れを大切にしています。
志大学校では、
「人は誰にでもこの世に生まれてきた偉大な使命と目的がある」
ということを前提に、教育活動を展開しています。
僕が独自に開発した「志啓育プログラム」では、一人ひとりが本来秘めている可能性と使命にフォーカスし、それぞれが持っている問題と実現していきたい未来ビジョンを一緒に向き合って、世のため人のために行動できる、真の指導者を育てています。
それが志大学校の掲げるミッションです。
志大学校では、これまでそれぞれの人生の使命を現実化することで、あらゆる業界で活躍するリーダーを社会に輩出してきました。おかげさまで、受講生の満足度も90%を超えています。
こんな声が集まるのは本当にありがたいです。
そして卒業してからも、彼ら、彼女らが自分の生きる各業界、コミュニティーに戻っていくことで、人々を導くリーダーとして活躍する姿をずっと応援し、楽しみにしているんです。
そして、これから志大学校が目指していきたいビジョンは、
「未来の子どもたちや孫の世代により良い日本と世界を残す」こと。
日本には、「八紘一宇」という建国の理念があります。
この言葉は「国はじめ」を行った、初代天皇の神武天皇が「国づくり」するにあたって、根本に据えた想いです。
「八紘」とは「全世界」を意味し、「宇」とは「家」を表します。そして「国家」という文字は、「国は一つの家である」ということを意味するのです。
つまり、日本人は、宗教・民族・価値観を超えて、世界中の人々が一つの屋根の下で、家族のように平和に暮らすことを大切にしてきた民族であり、平和を愛してきた民族でした。
日本人として生まれた私たちだからこそ、世界の大調和を築けると考えています。価値観と宗教を超えるもの、それこそが「八紘一宇」の精神なのです。
そして、これから世の中を動かすのは特定のリーダーやカリスマではありません。
わたしたち「名もなき民衆」こそが、人々の幸せのために行動することによって、世界をより良い方向に導くことができるのです。
そうやって世界を変えるのは、いつだって、誰かの強い想いです。
これからもわたしたちは、一人ひとりのたぎる想いを育てていきながら、
受講生自身の「志命」を明確にするための「志教育」を普及していきます。
何か特別な才能を持つ人がリーダーになるのではなく、
偉大な志を持つ人こそ、リーダーであれ。
誰かを心から幸せにしたい。
人生の生きる目的を見つけたい。
そんな熱い想いを持った人との出逢いを、
僕はいつも待ち望んでいるんです。
あとがき 人生における挑戦の秘訣
本当に人生を変えたいと願う人は一度、志大学校の門戸を叩いてみてほしい。
誰よりも苦労を重ね、逆境を乗り越えてきたからこそ、悩める人々に寄り添える指導者。
それが志大学校を創業した中村祐木さん。
中村さんの生き方から学べることは、「世の中に‟答え”なんてないのだ」ということ。
そして、タイパやコスパという効率の良い生き方が必ずしも正解ではないということ。
一つのことを信じて、行動し続けることの大切さを中村さんは次の言葉で語ってくれた。
多くの修行と読書を重ねた先で中村さんが出会った聖書の言葉、そして実業家であり、中村さんが尊敬する執行草舟先生の言葉。
僕たちはいつもすぐに答えを求めて、すぐに成果の出る挑戦をしてしまう。けれど、そこに人生の本質はないのかもしれない。
むしろ、なかなか手に入らないもの、一筋縄では成功に辿り着けないものこそ本質であり、その過程で経験する苦労に何よりも価値があるのではないだろうか。
いかなる逆境の中でも、理想の未来を心から信じる人にしか、自分の思い描く人生は手に入らないのだと、中村さんの生き方そのものが教えてくれた。
志大学校では、サラリーマン、企業家はもちろん、大学生や主婦の方たちも多く集まっている。
そして、学生たちは皆、人生を謳歌し、生きる目的や生きがい、働きがいを見つけていく。
中村さんからの直接の指導を受けられるのはもちろん、その他にも学生同士の横の繋がりが、思いもよらない運命の出会いになるのが志大学校。
気になった方は、是非、公式ホームページ、生徒の皆さんのレビューを覗いてみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?