“住む”と“暮らす”の違いについて
『私は●●というまちに住んでいます。』
『私は●●というまちで暮らしています。』
自分の居住地を紹介する時にどちらの文書を使うだろうか。
先日のテン大の授業の中で福津市役所の松田さんがおっしゃられていたキーワード。
「住む」ではなく「暮らす」
「住む」とは
居を定めてそこで生活する。すまう。
「暮らす」とは
世をすごす。生活する。
生活するという同じ意味だ。
だけど、意味が少し違うように感じるのは何故だろう。数日考えてみたけど私の頭では違いを言語化できないと感じたので、語源を調べてみた。(諸説あるかと思われる)
「住む」
「横から見た人の象形」と「火ともし台の皿の上に火が燃えている象形(静止している火=とどまるの意味)」から人が長くとどまる、「すむ」を意味する「住」という漢字が成り立った。
「暮らす」
“日が暮れる”のと同じ字を使う。それは、日が暮れるまで、要は暗くなるまで、何か用事をするということが語源のようだ。
そうか。「住む」というのは、長くとどまるという意味で、そこに存在する、在るという感覚が強い。だから「住む」と聞くと、場所(Where)にいるイメージを思い浮かべやすいのかもしれない。
一方で「暮らす」とはその時間をどう過ごすのかという意味合いになる。だから誰(Who)とや、どうやって(How)過ごすかというイメージを思い浮かべるのかもしれない。
では私はどうだろう。
まちに関わりながら暮らしているだろうか。
まちの人が思い浮かぶだろうか。
正直、まだまだ暮らしているといえる段階ではない気がする。だけどこの前、まちの人たちが作った竹灯篭、見にくる人々の空間にご近所さんという立ち位置で参加し、少しこのまちで暮らしている感覚を持てたようにも思う。
まちづくりという言葉が聞こえてくるが、大切なのはまちに溶け込むこと、暮らすことなのではないかと思う。
今日の問い:あなたが思う“住む”と“暮らす”の違いは?