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『キャスターという仕事』 国谷裕子

 NHKのクローズアップ現代という番組のキャスターとして活躍された国谷さんの著作です。23年間のキャスター人生を振り返った本であり、学びが多くありました。

 本の内容で特に印象に残ったのは、国谷さんのインタビューに対する姿勢です。自分も参考にして人に質問したいと思いました。

・「聞こえてくるように聴く」
相手の話の細部にまで耳を傾ける力も大事だが、その人全体が発するメッセージを丁寧に聴く力も見失ってはならない。

・「待つことも大事」
次から次に質問すると良い話を聞くチャンスを失う

・「しつこく聞く」
ここぞというテーマに絞り、横から下から上から聞く。相手に深く話てもうらうためには、インタビューする側の情熱としつこさにかかっている。


クローズアップ現代の最終回で柳田邦男さんから寄せられたメッセージもとても参考になりました。時代の変化のスピードが早くなり、新型コロナウイルスの流行で閉鎖的になった現代において、より重要となってきている考え方だと感じます。

◎柳田邦夫 危機的な日本の中で生きる若者達に八か条

①自分で考える習慣をつける。立ち止まって考える時間を持つ。感情に流されずに論理的に考える力をつける。
②政治問題、社会問題に関する情報(報道)の根底にある問題を読み解く力をつける。
③他者の心情や考え方を理解するように務める。
④ 多様な考えがあることを知る。
⑤適切な表現を身につける。自分の考えを他者に性格に理解してもらう努力。
⑥小さなことでも自分から行動を起こし、いろいろな人と会うことが自分の内面を耕し、人生を豊かにする最善の道であることを心得、実践する。特にボランティア活動など、他者のためになることを実践する。社会の隠された底辺の現実が見えてくる。
⑦現場、現物、現人間(経験者、関係者)こそ自分の思考力を活性化する最高の教科書であることを胸に刻み、自分の足でそれらにアクセスすることを心掛ける。
⑧失敗や壁にぶつかって失望しても絶望することもなく、自分の考えを大切にして地道に行動を続ける。

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