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対馬にある廃校に地域の拠点が生まれた。

対馬市は年々人口減少が進んでおり、特に地域で暮らす子どもの数が減ってきています。

そのため、島内にある小中学校が毎年のように閉校となり、やがては廃校の姿へと変貌していきます。

今年度も廃校になる中学校があり、年々廃校になる学校が後を絶ちません。

しかし、昨年から対馬のとある地区に置き去りにされていた廃校がみるみるうちに地域の拠点へと生まれ変わってきています。

小中学校といった教育施設がない地域には、親子が住まなくなり、より過疎化を推し進める要因となっていますが、廃校の利活用で見えた地域への希望の光を綴っていこうと思います。

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佐護に生まれた地域の拠点、対馬地球大学。

2年前の2020年から始まった対馬地球大学のものがたり。

前々から佐護に廃校になった小中学校の建物があることは知っていた。

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大学時代に初めて対馬を訪れた大学3年生の頃、社会福祉協議会の職員さんと一緒に佐護の廃校を眺めながら、「なんだか悲しい風景だね。」と話していたのを今でも覚えている。

その当時は、まさか廃校になったあの建物が生まれ変わるなんて思ってもいなかったから、地元の方々と同じくぼく自身も嬉しく思うプロジェクトなのだ。

そんなご縁からか、代表の高野さんから「ハリーもぜひ来てくれませんか!!」とお誘いをいただいて、

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オープン前の手伝いに地元の人たちと汗水流し、

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そしてワークショップに顔を出したら、地域の歴史やそこに暮らしてきた想いを学ぶことができた。

その後、昨年2021年春にさごんキッチンがオープンしたのだった。

さごんキッチンで感じること

毎週金・土・日の3日間オープンしているさごんキッチン。

ランチが11時半から14時まで、
カフェが11時半から17時までの営業だ。

ぼくもこれまでに何度かキッチンに顔を出してきたー。

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カフェの第一号のお客さんになったり、

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カフェのメニューは豊富!
それに、Wi-Fi環境が整っているので、ワーキングスペースにもってこいの場所だ。

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初開店のこの日は、有機栽培されたブランド豆のコーヒーに地元のかあちゃんが手作りしたカボチャケーキをいただいた!

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週末には、平日の疲れを癒しにランチを食べにやってきたり、

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平日の仕事の合間を縫って、ランチで英気を養ったり、

ここには載せられないくらい、ランチのメニューが日替わりで色々な食を味わうことができるので、独身男子にはありがたいのだ!

そして、さごんキッチンをまかなうかあちゃんたちの元気な姿が明日へのやる気をぼくにくれているのだ。

それに、

なぜか、さごんキッチンには、ついつい来たくなっちゃうんだよね。

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というのも、季節ごとに廃校から眺める景色が変わっていくのが本当に気持ちいい。

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校舎近くにある木の葉っぱが緑色から黄色に変わっていく瞬間や田んぼの色で稲刈りの時期を感じる。

季節の変わり目って、忙しい毎日を過ごしていると忘れがちだけど、それを思い出すことができる貴重な場所なのかもしれない。

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ぼくが住んでいる厳原から片道1時間半かかる佐護地区に生まれたキッチン。

きっと、これからもこのキッチンに心と身体を整えにやってくるのだろう。

ぼくと佐護地区のこれまでの関わり

ぼくの住処から車で1時間半かかる佐護という地区。

実は東京から対馬に移り住んでから時々顔を出してきた地域だった。

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上智大学の学生さん、先生方と一緒に参加した聞き書きフィールドワーク。

佐護に生きる人たちの想いを率直に感じる機会をもらえて、ますますこの地区が好きになっていくはじめの一歩になった。

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台風で川の氾濫が起きて、被害が大きかった佐護の復旧ボランティア活動。

いつも明るく接してくれる対馬ヤマネコ工房の島居佳都雄さんのところに駆けつけて、地域づくりを言う前にまずは一緒に汗水流すことの大切さを学んだ。

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ゴールデンウィーク中に訪れた農家さんからいただいたアスパラ。

対馬地球大学の取締役でアスパラ農家の平山美登さんからシャキシャキのアスパラをいただき、感無量な連休だった。

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ここには住んだことのないぼくだけど、

なぜかここに来たくなるし、なぜか人を連れてきたくなる、

そんな地域が佐護地区なのだ。

なぜか応援したくなる気持ち

対馬は壮大な面積を誇る有人離島だが、必ずと言っていいほど、島外から来られた知人や友人を佐護には案内してきた。

普段見ることのできない景色や触れることのないものに出会えるからかな?
それとも、地域に生きる人の背中を追いかけている感じなのかな?

なぜかぼくが佐護にふらっと行きたくなる・顔を見せたくなる理由はわからないけれど、きっとそんな地域性に惹かれているのだと思う。

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そして、そんな地域でそこに住む人たちと生きようとする姿を応援したくなるし、サポーターとしてこれからも鼓舞していきたいと思うぼくがいるのだった。

クラウドファンディング、絶賛始動中!!

この旧佐護小学校が対馬での廃校の利活用第一号で、ぼくはこの利活用のプロジェクトがゆくゆくはこれからさらに増えるであろう対馬島内の廃校の利活用につながるのではと期待している。

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さらに、今年2022年9月にはオンラインでの講義や現地実習を組み合わせた教育機関「対馬地球大学」を開設しようと取り組んでいる。

そこで、ただ今クラウドファンディングを絶賛指導中!!

(代表の高野さんからのメッセージ)

\ 新しい教育の場づくり。初めてのクラウドファンディング、ご協力お願いいたします!/

■国境の島・対馬から、持続可能社会に向けて、地域に学ぶ、日本発・地球大学を創ろう!

お世話になっております。
地域コーディネーター、対馬地球大学・代表の高野です。
以前より “地域まるごと学び舎” を創るという夢を持ち続けておりまして、2019年春からご縁をいただき移り住んだ、長崎の国境の島・対馬にて、本格的に取り組ませていただくことになりました。

微力ながら「地域に学ぶことで、より持続可能で、より平和な世界の実現に向けた担い手を育てる、地球大学(Gaia University)を創りたい!」そんな想いで、今回クラウドファンディングに挑戦いたします。私たちの拠点は、対馬北部、日本最北西端の自然の恵み豊かな農山漁村、佐護(さご)地域にある旧小学校校舎、ふるさとづくり「佐護笑楽校」です。

よろしければ、上記URLをご覧いただき、ご興味を持たれそうな方がおられましたら、ぜひご共有・シェアいただければ非常にありがたい限りです。

地域の名人さんたちの智恵・技・心に現場で学び、外部講師として島外の持続可能社会のプロに学ぶ、新たな教育機関「対馬地球大学」を、ご一緒に創っていきませんか?

現在の取り組みの様子や想いを、約2分半の動画にまとめました。食堂「さごんキッチン」も登場します。ご笑覧いただけましたら幸いです。

お力添えのほど、どうぞよろしくお願いいたします!m(_ _)m

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というわけで、今回は、対馬初の廃校を地域のために利活用しようと取り組む対馬地球大学を取り上げました。

ぼく自身、もとはというと、代表の高野清華さんと同じく、地域に根ざした活動にずっと前から興味があり、対馬に移り住む前からこども食堂やらなんやらに顔を出してきました。

だからこそ、高野さんの想いの熱さにはかないませんが、地域やそこに住む人たちが好きで仕方ないぼくの心を熱くしてくれるプロジェクトです。

これからも、佐護から遠く離れた地域に住んでいますが、また顔を出しながら応援していきたいです。


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